怒涛の夜勤業務

初めてのナイト業務。
ここのホテルのナイトは仮眠がない。
1日働いて、そのまま2日目の勤務に突入、そして朝業務終了、という脅威の2日連続勤務である。
病み上がりで体調を壊しては元も子もない。
とんでもない量の滋養強壮剤や食事を3食分…と万全の体制で挑むことにする。

そして初めての夜。
半人前の私はトレーナーと組んで一晩で夜勤業務を網羅する予定だったのだが
夜勤の仕事をこなすためのホテルシステムすら触った事のない始末。
(その状態で夜勤に入れられてしまうシフトもどうかと思うが…)
とりあえずシステム研修で気が付けば一晩が過ぎた。
まともに私が出来た事といえば、朝方朝食で提供するフレッシュオレンジジュースをひたすら搾ることぐらい。
オレンジ200個をせっせとスクイーザーで搾る。(そのうち2個分ぐらいは自分で飲んだけど…)
ゲストからの問い合わせもない静かな静かな夜。
でも私からしてみればとにかく最後までこなすことに意義がある夜だった。

そしてあっという間に朝。
気付けば早番の人が沢山来て、そして外はすっかり明るくなっていた。
業務が終わってからそのまま会議に突入し、気付いたら昼。
出勤してから延べ時間22時間の激務が終了。
ほっとして帰り鞄を下ろして立とうとしたら…あれ?足に力が入らない。
リビングの床にぱったり倒れこむ。
このまま床で寝てはいけないと這って布団まで進んだ所で完全に意識を失った。
午前中の会議はそういえばやけにハイテンションだった。
活発に発言したけど…あれ?何しゃべったっけ?
自分のパソコンには、会議で決めた内容がぎっしり書かれていたけど実はあまり覚えてない。

目が覚めたらすっかり外は暗くなっていた。
体はなまりみたいに重い。明日はまた普通に仕事。
今日は栄養のあるものを食べて明日もまた頑張ろう。