決して忘れてはいけないこと

今日は午前中から個人的な用事で警察へ。(注:加害者ではありません苦笑)
先日書いた災難のうちの1つ。
ここに書くにかけない困った問題が私の身辺で発生していてそれについての相談。
それが終わってから出勤。

出勤したら…ありえないような修羅場だった。
到着が重なりゲストをご案内仕切れない。
車でご案内するはずの送迎車が到着に追いつかずに1台もない。
そしてみんな30分以上待ち苛立っている。
そんな中で順番を間違え、あろうことか忘れられてしまったゲストがいた。
私がカウンターに戻ったら、そのゲストがものすごい剣幕で噛み付き怒鳴り散らしている。
謝るスタッフ。ふと目があったら私に鍵を渡して「すぐ行って。」
こんなに怒っているゲストの怒りを私が鎮められるだろうか。
どうにもならないがとにかく行くしかない。

荷物を積もうにも小さな子ども連れで荷物も多い。
ベビーカーが積めない。だけど車はやっと確保した1台のみ。
ベビーカーは私が責任を持って部屋に届けると了解してもらい、出発。
普通に行くしかない。
とにかく不愉快な思いをさせた事を謝罪しながらあとは今までどおりご案内。
そんな中で、ゲストにはせっかくいいホテルだと思って来たのに、
着いて手続きをしようとしたら忘れられるなんて酷すぎる、不信感を抱いているとはっきり告げられ、
そして後から届けるベビーカーはちゃんと届けてもらえるのか?とのこと。
こういう時には「すぐに届ける」といっては駄目。
だって「すぐに」ご案内するはずが延々待たされたのだから。
だからチェックインの建物の往復に○分、
ベビーカーを積み、そして周辺道路状況によっての誤差が○分、
それゆえ○分以内に必ずお届けします、と説明してニッコリ笑って返した。
もうこうなったら開き直りだ。

…だけどそれが良かったみたい。

そこからなんだか空気が変わった。
子ども中心に動いているご家族と思われたので
説明や話の中に子どもの話題を少しずつ取り入れながら、ご案内。
荷物も沢山あって死ぬほど重かったけど某宅配便会社スタッフなみに迅速に運べるように頑張った。
部屋でお茶の用意をしてお出しする頃には、
本当に先ほどまで怒鳴り散らしていたのかと見まちがう程の笑顔。あーよかった。
最後にもう1度、ベビーカー、お約束どおりにお持ちしますね、と伝えたら、
すぐに使わないので急がなくていいですよ、とのこと。
私の思いが通じた。

ゲストは高いお金を払って、前から滞在を期待して、
そして交通費と労力をかけてホテルへやってくる。
だからそれを忘れちゃいけない。
沢山いてもゲストが抱く期待や思いはみんな一緒。
その期待を裏切らないように、そして真摯に接する事。
非日常の空間を日常とする私たちが決して忘れちゃいけないことだ。
ひどくお怒りのゲストと接して、胸に刻み込んだ1日だった。