すばらしき出逢い

人の出逢いってつくづくいいなぁと思う。
この仕事をしていて感じる醍醐味だ。

そう思える出来事があったのはあるお客様の夕食のサービスをしている時だった。
今日は入客が少ない日で、それぞれのお客様とゆっくりお話を楽しむ時間もあった。
その方が私の地元の方だと実は知らなかったのだけれど、
苗字が私の出身県外ではあまり聞きなれないものだったのと、更には独特のイントネーションだったので、
お食事も終わりに差し掛かる頃に、自分の出身の話と、その方の苗字について話をした所、
私の予想通りだったのと、さらにとあるレストランのオーナーさんだという事が判明。
・・・しかもその方、多分以前働いていたホテルも利用されていて予約を私が受けている。

その方のお店はご夫婦できりもりされている完全予約制の小さなフレンチのレストランで
素材にもこだわったお店でいつかHPで見て実は行ってみたいと思っていた所だった。
そのお話をして、そして出逢いについて、ある意味でお客様と接する同じ職業のその方とお話が弾み
かなり長いこと接客について、そしてサービスについてお話をしていたと思う。

素敵な出逢いに感謝するとともに、またきっとお逢いしましょう、とお帰りの際に渡してもらえるように手紙をしたためた。

フロントや予約にいた時には、お部屋の説明や館内の案内などが中心で
実際にお客様とお話する機会ってそんなになかったように思う。
もともと料飲(レストラン)の部門なんてさらさら自分に関係のない部署だと思っていたけれど
今のホテルでは、宿泊の部門も料飲の部門も関係なく
チェックインを担当し、レストランで夕食と朝食のサービス、そしてチェックアウトでお客様を駐車場までお送りするという
マルチタスクの形態を取っている。
ゲストの流れとともに自分の仕事分野も変わっていく今の業務は
時には朝から晩まで働く羽目になりへろへろになったりもするけれど
どんな風にそのゲストが滞在し、どんな事を思いここに再訪して頂けるのか
さまざまな考え方やさまざまな人間模様を見る機会に恵まれている。
現場に戻りたいと切望して、そして去年一念発起して新しい土地にやってきた私。
ここにきてつくづくよかったと思う瞬間。

明日は9月にご結婚式で利用したお客様が奥様の誕生日でいらっしゃる。
その時に私を気に入ってくれたらしく、また担当させて頂ける事になっている。
お逢いできるのが楽しみである。