意気投合

現場では、手配が全て済んだお客様を実際にもてなすことになる。
予約では、いらっしゃるまでのお客様の手配を全てすることになる。
個々のお客様と対峙するには変わりないが、現在の滞在のための接客と未来の滞在のための接客。
時系列が違うことでやっぱり少し違う。

でも、予約をとる立場と現場とのどちらの立場も行き来している今。
自分が手配したお客様と実際にお逢いする、というのは親近感も湧くし、
実際に近い距離でお話を出来るように思う。

夏の予約のお客様。
大学時代の友人を招待したいというお客様でその方は泊まらないのだけれど
古い友人がうちのホテルに泊まり、お食事はその予約の方も一緒にされる予定。
実際にどんな場所か見てみたいという話は聞いていたのだけれど、
今日突然ふらっとその予約した方が来館された。私を指名しているという。
たまたまセクション移動まで時間があった時だったのでその方と直接お逢いして
敷地内をぐるっと一回り、ご説明しながら案内することにした。
宿泊でない方には部屋は見ていただけないことになっているので
外観と雰囲気だけ見ていただく事にして様々な話をしながら1時間程そのお客様をご案内。

キャンセル待ちで希望の部屋が空いたら変更する約束をして
一回りご案内させて頂いたのだが60代のそのご夫婦と意気投合してしまい
よくこの土地にいらっしゃる奥様と(ほとんど冗談だが)
今度いらしたときに敷地のカフェで一緒にお茶しましょうとお約束してお見送り。
普段見学にいらした方にここまで時間をかけてご案内したりすることは滅多にないのだけれど
なんとなく予約や問い合わせの段階で長いこと電話でいろいろお話をしていて
更には実際にお逢いすることでそのお客様と初対面の気がしなかったんだと思う。
こういう出逢いって素敵だなとつくづく思う瞬間。