みんなハッピー

とあるスタッフが部屋からのルームサービスのオーダーテイクミスをした。
ミスはいくつかオーダーを取ったうちのひとつに時間限定でちょうどその時間には用意が出来ない
特製サラダを用意すると答えてしまったこと。
本人はひどく気にして、料理が部屋に届くまでに温泉に出かけたゲストに対して
その場に出向いて謝りに行くと言った。
だが確かにミスはミスだけど、十分リカバリーできるミスの内容で、そこまで心配することじゃない。
第一、お風呂にまで、サラダが用意出来ないと謝りに来られたら、
ああ、そうですか、と仕方なく了解するだろうけどせっかくの温泉を楽しむ時間も台無しだし
更にはその後頼んだものも届かないと来た日にはどれだけがっかりするだろうか。

朝食の時間帯なので、もともとある洋食の朝食に付くミニサラダを人数分無料で提供すれば?と私は提案。
ゲストのサラダが食べたい要望は叶えられるし、
そして料金を頂かなければ、おそらくご納得頂けるだろうと思ったから。
確かにここで一言、ゲストが意図したものを用意出来ない事への謝罪は必要だと思う。
だけど謝る事が目的ではない。
結果ゲストがハッピーであるような答えを提示すれば、
必ずゲストは納得してくれるし、
第一謝罪して終わりにするなんてゲストにとってちっともハッピーじゃない。

業務を間違えた、こちらに非がある、だから謝る、そんな構図。
ひとつの仕事を失敗したときに、そこから軌道修正して行く術を知らないんだと思う。
私は失敗ばかりなので、そこからどうその失敗をリカバリーするかばかり考えている。

そんな話をしたら、そのスタッフにずいぶんプラス思考なんだね、と異星人を見るような目で見られた。
そっか。ここにはそんな風にフォローする術がないんだ。
私の信条はお客様もハッピー。自分もハッピー。周りもハッピー。
ただそれだけなのにな。