居酒屋にて

最近行かなくなっていた、近所の居酒屋によく顔を出すようになった。
昨晩も仕事を終えてからふらっと。
そこは6席分のカウンターと、2テーブル分の御座敷の小さな居酒屋だ。
ご夫婦で営業されていて、
来るのは食べる場所を求めていらっしゃった食事難民(!)の観光客と
ご近所さんの常連さん。
・・・いつの間にかここで下の名前で呼ばれるようになっていた私も常連さん、だろうか。

場所柄、常連さんも旅館、民宿、ホテルの経営者、あちこちで働く板前さん、
ゴルフ場のグランドキーパーさんなどなど。
昨日一緒になったのはホテルのある町内会の副会長さんと、
それぞれ別の場所で働く板前さんおふたり。
この居酒屋さん、冷凍物は一切使わない。
いきのいいお魚料理と家庭料理。
お料理が美味しいからいつも人が集まってにぎやかな場所だ。

生き方だったり、幸せの定義だったり、そんな小難しい話を
私の母の歳と同じで、今月孫が生まれるという板前さんと大激論して
気をよくした彼からビールをご馳走してもらい。
別の、私と同い年の板前さんとはケンカになり(!)
しまいに彼に泣かされ(!!)、喧嘩両成敗、と居酒屋のおかあさんにストップされて、
その人と仲直りし、帰りは居酒屋のおとうさんに車で送ってもらった。

まったく知らない人たちだけど、いつの間にか仲良くなり、
教えてもらったり助けてもらったり。
たまには否定されたり、ケンカしたり。
下心もなければ、利害関係もない。
だからこそあれこれ本音で話せるのかなぁとも思う。
こんな風に、いいことも悪いことも、内にこめずに話すようになったのは
今までの私には絶対になかったことで、劇的な変化だと思う。

いろいろあるし、歳を重ねても障害物をキレイに乗り越える術を持ち合わせずに
あっちこっちぶつかって怪我をしながら、障害物をなぎ倒して突っ走る私。
それでも私はそんな自分を見つめ続けるし、常に前進はやめない。
あれ・・・でも、このブログのタイトル、『柳に風』みたいに全然しなやかじゃないや。

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ここのところ、個人的にものすごく悲しい出来事に直面していて
それを見ないようにすべく必死に仕事に逃避していた。
居酒屋でケンカになったのはそれをずばり指摘されたから。
そんな自分を認めたくなかったから。無理していると思いたくなかったから。
でも・・・そんな痛々しい自分に気がついたら、涙が止まらなくなった。
ケンカはケンカでも。そんなにマイナスではないかな。

実は今日はそんな緊張の糸がぷつんっと切れてしまって体調最悪で昼間出勤できず。
夜になって4時間ほど仕事して帰宅したものの・・・。
それにしても真正面から何事もぶつかりすぎる。もう少し器用になれないものだろうか。
この春を迎えようという季節の変わり目は、
ここ数日のものすごい気温差のように心の浮き沈みも激しくなるように思う。