春の息吹と冬の名残と

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朝起きて、外に出てみたら、春霞のぽわんとした水色の空ではなく、
しゃきっとした青色の雲ひとつない空。
三寒四温のうちの「寒」の空だ。
 
足元には3月にはめずらしく立派な霜柱が出来ていた。
一晩の芸術。飴細工みたいに繊細な作りのこの霜柱も、
あと数時間して気温があがってきたらはかなく消えてしまう。
 
わざと庭の端っこを歩いてザクザク音をたてながら歩く。
少しずつ、春の息吹が感じられるようになってきて生まれた
小さな草まで根っこごと押し上げてにょっきと立つ霜柱。
季節は本のページをぺらりとめくるみたいに簡単には変わらない。
でも、そう簡単には変わらずに、三歩進んで二歩下がりながら進んでいくからこそ
より力強い次の季節の息づかいが感じられるんだと思う。
 
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空模様の気まぐれにも負けない、
力強い春の息吹がふきのとう。
霜にあたりながらも、2センチほど顔を出していた。
分かりにくいが、写真の真ん中にあるのが
霜をかぶったふきのとうである。
 
よしっ。もう少し育ったら、天ぷらにしよう。
そんな風に思ってしまう私に
春の息吹を語る資格はないのかもしれないが。