ぬっこ、豚肉に救われる

さて、ふらふらで帰宅して、40℃近い熱まで跳ね上がった体温。
医者探さなきゃ…。このままじゃダメだ。
どうしよう。インターネットは外に出なきゃ繋がらないし、誰か頼れる人もいない。
でも何とかしなきゃ。
ベッドになだれ込んで、数時間。ぐんぐん上がり続ける熱に何とかしなきゃと思ったのは23時近く。
助けられたのは引越しの日に大家さんからもらった「すぎなみ区暮らしの便利帳」という冊子。
 
でも夜間救急相談番号にかけるも幾度かけても話し中。
病院一覧から、近くに総合病院がある事を知り、そこに祈るように電話する。
「引っ越してきたばかりで場所が分からないので教えてください。」
ここの信号を曲がって…意外と近い。自転車で10分とかからない。
 
ってこんな時ってタクシーを呼んだ方がいいんだろうか。
あれ…タクシーは普通どうやって呼ぶの?流しのタクシーというのは簡単につかまるものなの?
タクシー会社も知らなければ、乗る習慣もない私。
良く分からないので、とにかく医者に行きたい一心で、自転車で。
寒空に自転車で熱40℃。泣きたくなってきた。
 
病院の明かりを見たところで、もうへたりこむ。
這うようにして受付まで辿り着き、待合室では完全にダウン。
処方してもらった薬をその場で飲ませてもらい、しばらく待合室の長椅子に横になる。
30分ほど休んで、あ…身体動くかも。薬が効いてきたようだ。
自転車でまた帰路に就き、そのままベッドに吸い込まれる。
そして今日。熱は嘘みたいに下がった。
 
社長は涙でぐちゃぐちゃになって着替えて帰ろうとする私に豚の厚切り肉をくれた。
その優しさにまた涙がにじむ。
これで体力を回復しなさい、という事だろう。
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そして熱が下がった今日。
じゅうじゅうその超ごく厚の特大豚肉をソテーして食べた。
味はシンプルに塩コショウで。
 
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肉が熟成していて本当に甘い。噛みごたえがあるのが普通の豚肉だろうけど、
豚特有の臭みもなければ、 柔らかくとろけそうな肉味。
良質の脂に顔がほころぶ。
あぁ大丈夫。美味しいものを美味しいと思えるようになった。
 
食べながら社長の優しさがじーんと胸に響き、涙が出そうになった。
良かった。こんなヘタレはもう来なくていい、と言われるんじゃないかってちょっと思っていたのだから。
頑張り過ぎれば身体が悲鳴を上げてしまう事は痛いほど分かっていた事だけれど
今は正念場。それでも少しずつ少しずつ。
 
でも明日は大事を取って休んだ方がいいかもな。
沢山食べて、沢山寝て。
また新たな気持ちで立ちあがろうと思う。