ワインが開かない!

私の目標であり課題である料飲で1人前になること
なかなかどうして茨の道だ。

最近の私はチェックインでベル→ディナーの対応、という流れなのだが
慣れてある程度のキャリアがあるチェックインで活き活き、
そして半人前のディナーでげんなりな毎日である。
どうもうまくいかない。
今日はコミドラン。シェフドランにどやされ叱られ迷惑をかけ。
ドリンクのオーダーが入り、グラスのワインを頼まれた。
あいにく頼まれた銘柄で開いたものがなかったので
裏でワインを抜栓してお持ちしようと。

数日前に教えてもらったソムリエナイフでの抜栓の仕方。
これができるようにならないとボトルでワインを頼まれた時にゲストの前でワインが開けられない。
これはいい機会。
教わった事を思い出しながら封をナイフで切り開ける。
…封が開かない。気付いたら左手で固定し回ってはいけないはずのボトルがグルグル回ってる。
やっとのことで封を切り、コルクをあけようと。
…あれ?曲がって刺さってる。
なんとか修整してソムリエナイフが深々とコルクに刺さった状態。さてこれを引き上げて抜く。
…あれれ?抜けない。
何だか背中に嫌な汗をかきながらボトルと奮闘。
せっかく冷えた白ワインがぬるくなる勢い。瓶も汗をかいている。
必死に(無理矢理?)開けてなんとか持っていこうとしたら
シェフドランが遅いんだけど、どうなってるの?!と目を三角にしてやってきた。
…頑張ったんだけど…とにかくごめんなさい。

そして幸いにも?2度目のチャンス。今度こそ!
また抜けない…嫌な汗…その様子を見ていた別のスタッフより無情の一言。
「時間切れ、後はやるから」
しょんぼり。

こんな事なら前の会社で料飲の人たちと仲良くしている間に教わっておくんだった。
なんていまさら。
とにかく何本も開けて慣れるしかない。こうなったら習うより慣れよである。
叱られてもどやされても多分嫌な汗をかきながらやるしかない。

他にも気を回さなきゃいけない事が回らなかったり
とにかく現時点で自分で及第点をあげられるいいところなんて1つもないんだけど。

そうそう。私、こんな風に初めての事に対して覚えも要領も悪かったんだった。
なんせ絶望的な不器用ときている。人の3倍頑張る。
今負けないのは意気込みだけ。
でも封が開けられずにグルグル回るワインみたいに私も意気込みも空回り。
いつか歯車かみ合うって。自分で自分を励ましながら帰る毎日。