涼しいはずなのに暑い

いつもゲストの荷物を運びながらどうしてあんなに荷物が多いのだろうか、と思う。
私1人がすっぽり入れそうな立派なトランクが3つ、
でも人数は2名で1泊なんていうのは珍しい話じゃない。
あちこち泊まり歩いているのかなぁと想像しつつ、
その10キロはゆうに超えるトランクを額に汗してせっせと運ぶ。

なにせ今働いているホテル、段差が多い。
車で離れの客室の横まで付けても、結局車から荷を下ろして部屋まで運ぶことになる。
一言で運ぶと言っても、アパートの駐車場から2階の部屋まで荷物をえっさほいさと運ぶイメージだ。
ゲストと一緒にそんな大荷物を持ってご案内も出来ないので、
優雅に(かどうかは謎だが?)とりあえずゲストを部屋までご案内して
一度お部屋に入ってもらって「どうぞお部屋からの景色をご覧になってください」と声かけをして
その荷物を運びに駆け足で送迎車に戻る感じである。
扉を一度閉め外に出た瞬間、さぁ行くぞ、と大きく深呼吸して荷物を運びスタート。
荷運びが終了してゲストの待つ部屋に自分も戻って
「それではお茶のご用意をしながらご説明をさせて頂きます」なんていう頃には
いたたまれなくなるぐらいおでこに汗が光っている。

眉毛って額から流れてきた汗が目に入らないようにそこに留めるためにあったのか、と
最近気付いた大汗かきの私である。
クーラーいらずで涼しいんですよ、なんて言いながらも
動けばいつも汗をかいている。周りが涼しいかどうかはこの際どうでもいい。
暑いには変わりない。