クローサー

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夢もへったくれもない人の心の裏側を濃縮して描いた感じの恋愛映画。
ラブラブのカップルは正直言って見ない方がいいです。

人の心って一枚岩のような平面じゃない。
どれだけ一途に相手を思っている、愛してるといいながらも
その心の中には忘れられない別な誰かがいるかもしれない。
みんないろんな側面がありそれが複雑に絡み合い、
それぞれの優先順位を付けたり足したり引いたりしてバランスを取ってる。
大好きな人がいても、安定を求めて違う人と結婚する人だっている。

よく親身になって電話で友達の相談を聞きながら、
電話口ではマニキュアを塗っていたり、テレビを見ていたり。
別に友達の相談は上の空の訳じゃない。
だけど一方で別の事も出来てしまう。
人の行動って全てにおいて継続して1つの事だけに没頭する事って出来ない。
必ず頭の片隅では違う事を考えたりするものだ。

愛してるというその言葉は本当?嘘?
真実って何?
恋愛映画としてではなくそんな人の心の裏側を考えさせられる作品。

私の終わった関係もそう。
私は自分の気持ちに正直にいようとして相手への思いを貫いた。
相手は彼女に私との関係を隠して付き合い、つまりは彼女を裏切った。
私と相手の関係は現実としてあったけれど、
彼女を愛しているからと言う相手の言葉は、彼女への思いは本当?
本当に愛していれば、彼女に偽って私との関係は持たなかったはず。
でも、彼は彼女の事が本当に好きなんだと思う。

人の心って多分そんなもんだ。
なんか世知辛い。