ひねくれ者VSひねくれ者

お客様によっては事前に情報が流れる方もいる。
今日担当した方は非常に気難しくお子様が大嫌いな方、とのこと。
いらっしゃった方は年配の確かに気難しそうな男性。
大丈夫だろうか。

お料理の説明をすると必ず何かと難癖を付ける。
だが悪気があって言っている訳でもなさそうで、わざと意地悪な事を言って楽しんでいる風。
それならこちらも楽しんでやろうかと思った。
お料理が進む中盤。なんとなくコツが分かってきた。
どうやらただひねくれているだけみたい。ひねくれ者の私としてみれば楽しいおじさんだ。
言われた一言をまともに取らずに一言ひねって返す。
さて次はどう返そうか・・・。
気がついたら、お料理を出しにいくたびに必ず笑いが起こるようになっていた。
よかった。ゲストも楽しんでくれている。

最後にお食事はいかがでしたか?と伺ったら、鳥肌が立つ程うれしい言葉を頂いた。
食事はおなかいっぱいにするだけに来ているんじゃない。
その空間や時間や人とのやりとりも楽しみに来ているんだ、と。
料理もお酒もそして合間の会話も全部楽しかった、と。
こういうゲストにお褒めの言葉を頂くと非常にうれしい。
明日も頑張ろう、と素直に喜んでしまう私はきっとかなりの単細胞なんだろうな。