普通の美容室に驚く

もう1年近く美容室に行っていない。
美容室に行かないのはズボラだからではなく、髪をきちんと伸ばしたかったから。
よくこまめに切って伸ばすというけれど、1ヶ月に約1センチずつ伸びる髪。
切ってしまっては伸びる訳がない。だから行かない。
パーマをかけることもカラーを入れることも結局は髪を痛ませることになる。
自分の好みの髪型にするためなら仕方ないけれど、
とにかく髪を大事にしたかったら、日々の手入れをきちんとしてあげること。
過度のブローをしすぎないこと。
伸ばしたければ大事に手入れして切らないこと。

それを教えてくれたのは、私が行っている(と言っても年に1度か2度だけど)栃木の美容室の方だ。
このお店、ちょっと変わっていてパーマをかけたい、と店に行くと、
そのパーマは本当に必要?と意思確認をされる。
写真を持って出向いても、家に帰ってスタイリングできないような髪型ならそのリクエストは受けないし
結果お客さんの髪のためにならないと思われることは絶対にしない。
ただただ髪の仕組みからきちんと理解した上で真摯に仕事してくれているだけ。
断られて何もせずに帰る人もいるという。
利益を追求すれば、カラーやパーマを勧めた方がいいのかもしれないけれどそれらは髪を痛ませる行為。
だから最低限のダメージで、最低限の出費で、お客さんが望む髪型で過ごせるように。
それがお店のポリシーだという。
ただの偏屈オヤジ、のようにも思えるけれど、それでも腕は確か。
1年前にかけた縮毛矯正、多分もう毛先に近い部分しか残ってないけれど
それでもなんとかストレートを維持しているし、
肩下20センチぐらいに伸び、その割には髪の痛みもそれほどでもない。

でもさすがに最近ぱさつきが気になって、近所の美容室にトリートメントしに行った。
その美容室の方がどんな方なのか分からないので、カットをお願いするのも不安。
だから切りもせず、とりあえずトリートメントだけ。
私がいつも行くそのお店のブログを読むうちに
髪の毛がどんな成分で出来ていて、痛む仕組みはどうなのか。
そんな事を自分でいろいろ考えるようになり、
美容師さんの中には、その場のスタイリング重視、利益重視で
髪や薬剤に対して深い知識がないまま仕事に携わっている人も多い事を知った。
そしてある意味でその近所の『普通の美容室』、カルチャーショックだった。

黒髪の私にカラーとかしないんですか?私は必要としていないのに。
・・・そっか。こうして普通の美容室はまず勧めるのか。
ああ、そんなに濡れた状態で乱暴にクシを入れたら髪の毛切れちゃう。
さらに加えて私の髪、もともと変な癖があるのでブローが上手か下手か、はっきり出る。
このお店の人は・・・下手だった。
乾かし方を誤り癖でうねったまま乾いてしまいもうどうにもならない。
どうするのかなぁと思っていたら、しこたまヘアクリームを付けて無理やり落ち着けて終了。
さらに最後に極めつけの一言。
もうパーマ落ちてるからストレートパーマかけた方がいいですよ。
それは十分わかっているけど、ごめんなさい、そんなあなたに私の髪は任せられない。
家に帰って、ブローのやり直し。

違う美容室に行って、行きつけの美容室のありがたみを感じた私。
髪を切るために車で2時間半ってちょっとびっくりだけど
それでもきちんと髪のことを考えてくれるお店を探して美容室難民にはなりたくないので、
実家に帰った時にでもまたやっぱり行きつけの店主さんにお世話になろう。

Cafe Bleu
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