幾千の想いが錯綜する場所

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定期検査で病院受診。そしてありがちな5分診療。
何故か私は昔から病院という場所は好き。
いろんな人が入れ替わり立ち替わりやってきて帰っていく。
それぞれの人間模様があって
見ていて飽きないから。
人の人生の中で生とか死ってすごくコアな部分で、
この2階の手術室では今頃何か難しい手術をしているのかもしれないとか、
分娩室では、新しい人生を今まさに始めんと生まれて来た子がいるとか
そんな事をぼんやり考えていると妙にワクワクしたりする。
そして彼らの家族や関わりのある人たちの
いろんな思いがこの敷地に錯綜してる。
飽きないと思うなんてすごく不謹慎だけど。
ちょうど16年と7日前、私はここに入院した。
なぜ私がこんな事になったんだろうって半分絶望しながら、
ベットに横たわって窓の外のケヤキの木を眺めていた。

そんな同じ思いを抱いて窓からこの外の景色を恨めしげに眺める人が
この建物の中にきっといる。

誰しも病気になれば沈んだ気持ちになるし、
その沈んだ気持ちから希望を持とうとして、うなだれた顔を上げようともする。
ここの大きなケヤキイチョウもそれらの希望や絶望やその他見えない幾千の想いを静かに見続け受け入れ続けてここに在るんだろうな。

感傷的な昼下がり。