深夜、警察へ

去年の夏、実はストーカー被害に遭っていた。
一度その事で相談に訪れていたのだが、
1年も経って、その当人がこの土地に越してくるとか来ないとか、そんな不穏な話を聞いた。
何故今頃になって行動を起こそうとしてるのか分からないし
そもそも不確かな情報であるにしろ、
私にとってはあまりいい話ではない事は確かだ。
昼間、それを知ってかなり動揺したのは言うまでもないのだが、
ここに逃げ場なんてないし、そもそも私が逃げる必要性もない。
恐れおののいて生活するのも嫌だ。
思い悩んでも仕方ない。
今出来る事をするのみ。
それで警察へ相談。

以前相談したのは口の悪いさばさばした感じの女性警官だった。
たまたま訪れた今日もその方がいたので、実は…と今回の心配を話した。
前に証拠に提出した物は写真になっており、
話した内容も分厚い調書になっていた。
ゆえに前の経緯を話す事なく、今回の本題を切り出す。

警察は何か起きてからでなければ動かない。
だが、何もしないよりはまし。
屈したくない。

とりあえず引っ越す事を強く勧められたが、
苦労して見つけた安住のこの家に愛着もあるし、
そう簡単に引っ越せる荷物の量でもない。(なんせ3トン車1台分)
様子を見る事にした。
携帯のワンタッチダイヤルに警察の番号を登録。
身の回りに不審な動きがあれば、すぐに連絡する事を約束し、
警察の方でも毎晩当直スタッフには必ず引継ぎをしてもらい、
巡回ルートにうちの周りを加えてもらうよう依頼。
今私に出来る最大限の自衛策。

不安だけど、私は負けない。