ああいい香り

コーヒー豆を売店で販売しているのだけれど、
それを、希望があれば挽いてお渡しすることもある。

そんな要望があって、機械に豆を入れてスイッチオン。
ガリガリという音とともにいい香りが広がる。
仕事中だがほっとするひととき。

豆が挽き終わり、袋のジッパーを閉じる。
空気弁から空気を抜こうと、袋を両手で押さえてゆっくりと力をかける。
シューっと空気が抜ける、はずがジッパーがきちんと閉じていなかったらしく
ポンッと音がして、次の瞬間袋の中から粉になったコーヒーが勢いよく飛び散って
顔中コーヒーまみれ。

・・・ああいい香り。

なんて言っている場合じゃない。
幸いゲストは少し時間がかかると告げてあったので、別の場所で待っていたのだが
あまりに間抜けな姿の私。