同じ車とは思えないけど

先日、アウディに行ってきた。
買う訳じゃない。もとい、買えない。
私が乗っている車はアルテッツァジータ。
最近では15万キロも乗っているせいで爺太とかべジータなんて呼ばれているご老体だ。
沢山のアウディに並んで隅にちょこんと停められたジータ。
なにやら変な感じだ。

知人の試乗にひょんなことから付きあわせてもらって同乗したのだが、同じ車とは思えない。
5メートルを超える長さの車、250キロ以上付いてる速度計。
エンジンの音も加速も乗り心地も、今まで経験したことのないものだ。
車両価格もケタがひとつ違う車。
そもそも私がこんな車の助手席に乗ってるってものすごい違和感。
あの・・・私正座した方がいいでしょうか・・・
手はやすめの姿勢でしょうか、それとも膝の上にのせた方が・・・。
沈み込んで車とは思えない座り心地の良すぎるシートに座った私は落ち着かずモゾモゾ。
どうもお尻の辺りがこそばゆい。
そんな時の私は目の前でびゅんびゅん通り過ぎる景色とは別に阿呆なことばかり考えている。
高速道路で踏み込んでうなりを上げて頑張って走る私のジータとは大違い。
そもそも比べちゃいけない対象だが。

そういえば車体がアルミで出来てるそうだ。
・・・アルミといえば、苦い思い出。
私の車、もう何度か雪道で滑ってぶつけたり、
不注意で隣に停車してあった別の車にこすったりしてあちこち直している。
ボンネットと運転席のドア、運転席のリアのドアはそれぞれ2枚目、
助手席のドア、助手席のリアのドアは3枚目・・・
しかもオイル漏れでエンジンを1度下ろして組みなおしてる。
多分何も直していないのは天井と足回りくらい。
その足回りも最近だいぶへたって弱ってるけれど。
(おそらく修理費で小型車が1台買える。修理費は大半が保険だけど。)
それでも乗り換えずに大事にしたかった。それほど愛着のある車だ。
今の車の弱い部分は分かってる。
もっと走りやすいいい車もある事も知ってる。
だけど、どこを走ってもほとんど見かける事のないこの車、
妙に愛着が湧いてしまって、こうなると私にとってただの乗り物ではない。

普通の車体と違ってアルミ製だと板金が出来ない。
そう言われてほとんど傷のなかったリアのアルミドアを何度も交換する羽目に。
だからリアのドアばかり交換している。
つまりその総アルミの車をもしぶつけたらどうなるんだろう。
恐ろしくて考えたくもない。
あ、でもそんな車に乗るならぶつけないのか。きっと。