始動に向けての布石

会社を去るための手続き。
上司との打ち合わせにファーストフード店に赴き、
そしてそこで逆に愚痴を聞いて帰ってきた次第。
なんだか変な感じだ。

上司といってもつい最近まで同僚として働いていて、先日就任したばかり。
歳だって私と変わらない。
きっと一緒に働く皆の気持ちが分かるゆえに
心苦しい指示を出さなければいけないこともあるだろうし、
表向き愚痴を言える立場でもないし、実情を知っている私には話しやすかったんだろう。
いろいろ大変そうだ。
上からの突き上げと下からの要望と、
自分のビジョンや理想とそして目の前に突きつけられるそれとは少し違う現実と
様々なものに板ばさみにされているのが、少し疲れたように見える笑顔から
痛いほど見て取れた。
今となっては私は第三者的な立場だから、進言もしないし反論もしない。
私の退職の打ち合わせだったはずが、大半が抱える現状の大変さを、
うんうん、と聞く立場で帰ってきた。

去る上での迷いはもう消えた。
だから何だか今はすごく晴れやかな気分。
帰り道にコートを翻して大またでカツカツ歩く私の足取り、ここ最近にないぐらい軽かった。
さて、明日は実家に帰省。準備しなくちゃ。