釣りバカホテルマンたち

釣り熱は一向にさめる様子もない。

会社で暇さえあれば、どうしたらイカが釣れるかを徹底議論、徹底検証。
エギとお風呂で糸を付けて実際の動きを確認する人まで現れる。
天気が悪ければみんなで釣具の手入れ、
そして釣具屋で見つけた新製品にみんな目をキラキラ。
どこで買った?これ何?わぁいいなぁ。
買った人は得意気だし、それを見た人は興味津々。

・・・私は営業回りの帰りに寄り道して直帰ならぬ釣具屋へ直行。
(いや、ちゃんと仕事はしてるのよ。ちゃんと。余暇、余暇。)
でもゆるぎない悲しい事実は、行った回数の割りにはつれていないということ。

だからこそ釣りたいというのもあるのだが。
目の前で1メートルを超えるような見たこともない生き物に近いサイズのタチウオや、
おっきなビチビチ跳ねるメジマグロを揚げるオジサンを見て
私はひそかに大物狙いに転向してもいいかと思っているのだけれど・・・
(実はひっそり竿も仕掛けも準備してあったりして。)
でもやっぱりイカづくしでイカ飯にイカ刺身、ゲソ揚げ、焼イカ・・・
イカのフルコースをもくろむ私たち。
だって目の前の海に間違いなくイカはいるんだから。
釣れない私たちには何かが足りない。
それが腕なのか運なのか殺気なのかは知らない。

さて次はどこへ行こうか。そしてどうしたら釣れるのか。
そんな事を考えながら恨めしげに雨降りの窓の外を見ながら
休憩時間に念入りに釣具のお手入れ。
もしかしたら港方面は雨が降っていないんじゃないかと淡い期待を寄せ、
港近くにあるホテルにゲストを装って現在の天気や風の状況を聞く。
(完全に怪しい、でもこういう発想ってホテルマンならではだと思う。)

もともとイカを釣る為のエギという疑似餌は
エビに似せた形をしている。
イカがエビを好物としているのかどうかはよく知らない。
だけど、エギの模様はエビではなく魚である。
私はイカがエギを弱った魚だと思って寄ってくるのではないかと思うのだが・・・。

イメージ 1
会社の事務所ではエギを
完全にエビに作り変える人まで現れた。
見た目は茹でエビと生エビ。ヒゲや足はなんと輪ゴム。
1個1200円もするエギに惜しげもなく穴をあけて
輪ゴムを取り付けるなんて常軌を逸している。
しかも精巧でリアルすぎて怖い。

そんな事を言っていた私。
家に帰ってお風呂でエギについた塩水を
キレイに洗い流し(一緒に風呂に入った訳ではない!)
ファンヒーターの前で全部並べて乾かし。

・・・そして私もカスタマイズ。(常軌を逸していると言いながらやりたかった)
イカはキラキラ光るものに寄る習性があるという。
エギに塗るマニキュアのようなものも売っているぐらい。
じゃぁそれなら・・・ということで。

イメージ 2
名づけてセレブレティなエギ。
ピンクとシルバーのラメを重ね塗り。
さらに腹の部分にラインストーンをちりばめ。
あ、こっちは赤いラメで。こっちはグリーンかな。
なぜぶら下がってるのかって。
ただいま乾燥中、だからである。

・・・惜しげもなくエギにペタペタ塗るのはいいのだが、
このマニキュア、実はたしかだいぶ高かったような。
このメーカーのはラメの発色がとってもいいんだよ、と
ネイリストの友人に薦めてもらって買ったやつだ。
あぁとってももったいない使い方を。
ネイリストさんごめんなさい。

やり終えて思った。
これってこの間来ていた小学生の子どもが
せっせとガムテープとダンボールで工作していたのと
なんら変わらないじゃないか。
やっぱり仕事から離れたうちの会社の人は全員、精神年齢8歳である。
釣具入れは、もはやおもちゃ箱、釣具屋さんはおもちゃ屋さんと一緒。
そして海は公園か何か、だろうか。(あ、今の子どもは公園じゃ遊ばないのか)

次の釣りは週明け。確か大潮だったはず。
(潮目まで読むようになってきた)
釣りたいのも確かだけど、
釣れなくても、ワイワイいくのが楽しいんだな、きっと。


昨日はランキング釣り(女性アングラー)ブログ13位、ホテルブログ4位でした。
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