ぬっこ、取材担当に説教する。

取材のための視察にいらしたものの・・・釈然としない!!!

いらっしゃったのに担当の方ご挨拶もなく写真を撮り始める。
スケジュールが忙しい事もよく分かる。
どうしようか、と頭がいっぱいの中で必死に素材探しをするのもよく分かる。

でも。
でも。
でもね。(3回言う。)

まずは挨拶でしょ?と。

あなたと私は初対面。
知ってる人同士だって、顔を合わせたら最初におはようって挨拶する。
時間に遅れていらっしゃったと思ったら挨拶もせずに黙ってすたすた歩き回り、
パシャパシャ写真を撮り始め、ひとしきり撮った後で、我に返って、あ、名刺を・・・ですって。
しかも話を伺ったら、他のお宿さんとうちとを天秤にかけていらっしゃるご様子で
場合によってはお断りしますので、なんて。
私は別に断られることが嫌なんじゃない。
ただ事情も何も話さないまま、当たり前のように部屋を押さえてほしいと押さえて
料理の手配まで全部させた上で、それってなんだかひどいなぁと。
ちゃんと筋を通すべきじゃないのかな。

そんな事を思った、曲がったことが大嫌いな裏も表もない私。
・・・当然裏も表もないんだから。笑顔で担当の方を諭し始めた。

えーーーと。あのね。
うちの部屋数はたったこれだけで、
あなたたちの依頼に最大限応えたいのと、私たちのお客様を大事にしたいのと。
それを両方を叶えるために、予約自体を今全部ストップして押さえているのだ、と。
それが直前で全部リリースする可能性がありますので、そのときはすみませんって。
最初にそれを話すのなら解る。
だけど、「いやぁ、ぶっちゃけ、そうなんですけどね」みたいな流れで話をすることじゃない。
今までに数々のお宿を取材されていれば、お宿の都合だったり状況だったり
そういう見えてくる部分もあったと思うんですが。
取材はとっても嬉しいけれど。
キャンセルの可能性も伝えないまま、いらっしゃってご挨拶もないままって
取材される側=お宿のことを考えておらず、
ただあなたたちの番組の素材のひとつでしかないと、
もし思っているのだとしたら、それはないんじゃないのかしら?と。
私にはそんな風に見える、と。

ここは私たちが作り上げて私たちが大事に守ってしていこうとしている場所。
私はあなたたちにここの情報を沢山の人に伝えていただきたいけれど、
今、そんなあなたたちにその全てをゆだねることに対してとてもとても不安を感じる、と。

あーあ。言っちゃった。

本当は、もう結構です、と断ろうと思ってしまったぐらい。
でもこの取材されることを楽しみにしている皆を思うと、私の一存で蹴る訳にもいかないし。

あ・・・えーーと。すみません、ごめんなさい、と。
そうですよね。その通りです、そうですよね・・・と小さくなる担当の方。
これから自分の宿を紹介してくれようとする番組ディレクターさんを
切々と説教するお宿の人がどこにいようか。(ここにいた笑)

お料理を試食していただきながら、あれこれ話をしていたのだが
両天秤のもう一つのお宿さんも小さなお宿さんだという。
あ・・・あのもし良かったらそっちのお宿さんにお譲りします…。
だって先方だって同じ事情のはずだもの。
ちょっと待て!うちを売り込まずどうする!!!と言われそうだけど。
私はうちのお宿の良さを、
ちゃんと伝えてもらえない不安を抱えたまま依頼するのは納得出来なかったから。
料理をお出しして、料理長さんや職人さんとも話しをし、
そして私自身どんな思いでここを作ってきたのか、
どんな思いでお客様と接しているのか。そんな事をあれこれ伝えた私。
結局、言いたい事は言ったけれど、結果は先方にゆだねることにした。
この2,3日中に、お答えを頂ける予定である。
どうなるかな。でも。私間違ってないもん。
まっすぐすぎる私の、まっすぐ過ぎる、ロケハン、とりあえず終了。
決まれば決まったで、
また合点がいかない事があった時にちゃんと話をして伝えたらいい。
決まらなければ、それはそれだし、
喉から手が出るほど、テレビに出たい人だっているかもしれない。
でも私はそうは思わない。
確かにチャンスはチャンスだと思う。
だけど、今いらして頂いているお客様で、先月来た方がまた予約を入れてくれる人もちらほら。
一歩一歩、自分たちが信じる事を、まじめにまっすぐやってたら、それは必ず相手に伝わるものだ。

オープンしてまもなく8ヶ月。
1日1日が、1組1組が積み重なって、ホテルって出来ていくものだと思う。

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そういえば。。。
何故うちを知って取材の声をかけてくれたかと、その方に伺ったら
観光協会の方に推薦していただいたという。
あ。きっとあの方に違いない。
以前オープンのご挨拶に伺った時に、頑張ってくださいね!と
特別親身に話を聞いてくれた方がいらっしゃった。
今度近くに寄ったときにご挨拶に伺わなくちゃ。
やっぱり人の輪だわ。

実は取材の可能性がどうこうよりも、そっちが嬉しかった私。