誰に物を言うとる？ 無礼者な私。

そんな事を言われた私。

なぜなら･･･私は口の聞き方を知らない、無礼者だからだ。
目上の人に対して、何故口調を変えないのか？とも言われる。

お客様に対しては、決して失礼のないように接しているつもり。
だけど、業者さんであれ、自分の上司であれ、
目上、年上の人だから、と敬意を払うあまりに言いたい事を言えなくなるのが嫌なのだ。
お客様には自分の言いたい事を言う必要はない。
だけど、業者さんや上司は違う。
ちゃんと意見を伝えなければいけない。金額の駆け引きだってある。
そしてなにより私が恐れるのは、
言いにくい事を言おうとするとき、事務的な口調ほど反感を買いやすいということ。
特に私のハキハキした通る声、早口、事務的に･･･そんな物言いで
○○してもらわないと困るんですが。うちではこうしていただいてます。
私はこう思いますが、これはどうなってるんですか。

まるで御局様だ。（気がつけばそんな歳）
かつての私はそうだった。間違いなく。
友人といたときにかかってきた電話で、
がらっと変わる事務的口調におぉぉコワっと言われた事もあった。
言いたい事を言わなきゃ！そう思うがあまりの気負いだったのかなぁとも思う。

それであれば、普段喋るのと同じ口調で、お願いする。
気負えばそれだけ言いたい事は伝わりにくくなる。
だから、よく喋る変な奴だな、と思われていると思う。
最初は、こんな私に驚く人も多い。

誰に物を言うとる？と言われたのは新しい料理長。
私の親とさして歳も変わらない大先輩だ。
オマエみたいな小娘に･･･。そう思ったのだろう。
でも私は負けない。
おい、と呼ばれる事も、オマエと呼ばれる事も気にしない。
まかないのお魚、ひとつ多めに食べてもいい？と聞いたら、（口調そのまま。）
俺はオマエの友達ちゃうで、とも言われた。

そうしたら料理長にお話ししてますっとにっこり。
すみません、口の聞き方がなってない若輩者ですよね、と苦笑い。
その代わり、決して臆することもしないし、そのまま切り込む姿勢は変わらない。
話しを聞いてもらえなくなったら、そこでその人とコミュニケーションは取れなくなる。
相手に非があると思えば、私はハッキリそれを言う。
そして私に非がある事なら、素直に頭を下げる。理由をきちんと話して逃げないこと。
だけど、あくまで口調はいつものままだったりもするし、
若造だから、なめらちゃいけない、なんてそんなつまらないプライドもない。
結局のところ、丁寧にあれこれ話が出来る器用さを持ち合わせてれば何の問題もないのだけれど、
残念ながら、私はそんなに器用じゃない。
ゴマをすったり、媚びたり、そんな術も持ち合わせてない。
だけど私はどんな人であれ、真正面から向き合おうとする。
それは辞めちゃいけない。そう思うから、いつまでたっても無礼者。
でもそういう思いは必ず相手に伝わる。私はそう信じたい。

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なぁ、今度飲み行こうな、おごってやるで。
オマエがいつも行ってる居酒屋、料理は美味しいんか？

オマエ、誰に物を言うとる？･･･そう最初に私を一蹴した料理長の言葉。
人と人との関係、距離の取り方。
そんな事を日々勉強させられる今日この頃。