千差万別を記録して記憶する

お客様と話した内容を、逐一記録しておくこと。
これは今まで働いてきた宿で培ってきたものだ。

もともとは、違う人が接客しても話が合わせられるように、
趣向を記録しておくことで次いらっしゃった時にそれを言われる前にお答え出来るように。
確かこういう事をし始めたのってそんな事が理由だったような気がする。

誕生日だったり、嫌煙家だったりする不変の情報。
そのほかに、その時々の動きだったりその時はなした内容だったりする、流動的な情報。
服装や特徴など(時にこれらは変わりやすいものだが)そんな事を残すこともある。
顧客情報として積み上げていくこれらは膨大だけど、
次にいらしていただいた時、暖かくお迎えするため。
その時あった情報、起きた出来事を次に生かすため。

これって意外ときちんとしてくれているお宿は少ないように思う。
前に話した内容や言葉の端々を覚えていてくれるって意外と嬉しかったりする。

数多とあるホテルや旅館。
そして日々訪れるお客様。
今日いらして頂いている方が次にいらっしゃるかどうかは分からない。
でも、次に来ると信じて、これらを日々続ける事が大切なんだと思う。
表には出てこないすごく地味で地道な毎日行われる振り返りの作業。
でもこれらは、私たち自身もその日接客した方々を
きちんと自分の中にも刻み込むためだったりもする。

沢山のお客様と接すると、残念ながらその方を個人として接するのではなく
お客様というひとくくりにして見てしまう傾向ってないだろうか。
いつも同じ笑みでお客様を迎えているけれど、お客様は千差万別。
だから傍から見たら同じ笑みに見えても、
お客様に合わせて、フランクに接する事もあり、一線を引いて接することもあり。
どんな話題を仕入れておこうか。
次はどんな話をしようか。
リピーターがいらっしゃる時、そんな事を考えてわくわくすることもある。

接客やサービスってひとくくりにするけれど、
答えも、接し方も、決してひとくくりではない。
それが難しい部分でもあり、またやりがいがある部分でもあるように思う。

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会話の引き出しを少しずつ増やしたいところ。