仙石原のすすき野 野焼き

最後のお客様をホテルから少し離れたバス停までお送り。
手を振ってお客様と別れて戻りがてら・・・
気もそぞろに自分の家に車を置き、首からカメラを下げて家の脇から秘密のけもの道をダーッシュ!!

そのダッシュの理由は・・・

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本日、仙石原、すすき野原の野焼きの日!!
この金色の立ち枯れすすきが1時間ほどで焼け野原になる。
1年前は見逃した。
出かけていて戻ってきたら、一面焼け野原だった。
今年こそは絶対に見逃すまい、と思っていたこの日。
楽しみにすればしたで、うまくいかない。
強風や雨なので延期すること4回。
3月上旬に行われるはずだった、この野焼きも
約1ヶ月遅れでようやく決行。

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いまかいまかと、待ちわびる黒山の人だかり。
テンション高めな私、火がつくのを待つ間に
あたりにいる知らない人に
片っ端から話しかけたりあれこれ説明したり・・・
もともと声が大きいものだから、
途中一部分だけ燃えた跡があることに気づいたのを
疑問に思う話をしていらした方がすぐ後ろにいらしたので
先週土砂降りの雨の中決行しようとして
立ち消えて諦めた経緯、なんぞ説明していたら
自分の周りにいた人全員が、ふぅーんそうなんだぁ、と納得。
あれ、国道はどこですか?バスも通行止めなの?午後の野焼きは何時から?なんて質問に
えーっとですねぇ、なんてお答えしていたら
私の周りには、気づかないうちに観光の方々がぐるっと取り囲んでいて
さながらすすき野原観覧ツアーみたいになっていた。

ところであなたは何かのツアーの添乗員さんですか?なんて聞かれて
えーーっと、そのぅ・・・
近くのホテルの、しがないホテルマンでございます。。。と笑う私。
そりゃそうだ・・・いくらなんでも目立ち過ぎだ。
そんな恥ずかしい自分にふと気がついて、
話が一段落したのをいいことに人ごみに紛れていそいそ場所を変えてみたりして。

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そうこうするうちに・・・遠くから火の手が上がった。
こうしてのんびり見ていられるのも、
ものすごい人数の消防団、消防署の隊員さんたちの
尽力があってこそ。
無理には決して燃やさない。
広いすすき野原も部分的に刈り込まれているので、
延焼せずに刈り込まれたブロックごとに燃えていく。
あっちからもこっちからも火の手が上がり、
そして煙に包まれて。
意外と人がいるすぐ近くでも燃やしているのだが、
刈り込まれた部分でちょうど火は食い止められるようになっている。

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刈り込んだそれぞれの場所ごとに火を付ける役の人と消火役の人がいて、
火の手があがって下火になったら水をかけて消し、
大きなホウキみたいなのでパタパタ叩いて火の元を完全になくなったのを確認。
そもそも1月末から2月にかけてこの燃やす部分と刈り込む部分とを分け、
刈り込む部分を機械できちんと刈り、火の勢いが付きすぎないようにブロック分け。
地元の人や町をあげてこうして野焼きが安全に行えるようにしてくれているんだわ。

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すぐ目の前でも
ゴウゴウ、バリバリ、パチパチと乾いた音を立てながら
あっという間に火柱が上がり、そして燃え落ちていく。
こうしてたくさんの人の手があって初めて
安全な野焼きが成立するのね。

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焼け落ちた灰を肥料にし、焼け野原に新しくすすきがまた芽生え、
そしてやがては緑のすすき野原に再生していく。
土地の手の人の力を持って脈々と繰り返されていくこのすすき野原の四季。