最善をつくしてみたものの

久しぶりの電車にのり、見事に乗り物酔いをした私。
そして降りて人並みに揉まれながらスーツケースをガラガラ。
うぇー気持ち悪い。

スーツケースを片手で持ち上げて、
えっちらおっちら階段を上ること数段、すぐ目の前のおばあさん、突然転倒。

うわぁ痛そう…大丈夫ですか?お怪我はありませんでしたか?と声をかけたら、
おばあさんに睨まれ、あなたの荷物が私の足に当たったせいよとおばあさん。

わっ!わ、私ですか。
私も荷物が重かったので気がつかなかった上、ぶつけたつもりもなかったのだが。
おばあさんと同行のご夫婦からも非難の目線。
…視線が痛い。
とっさにごめんなさい、と平謝りに謝る私。
あんまり歩きなれていないもので…。
でも、もしもそうだったとしたら大変申し訳ない話だ。

それゆえ、すみませんでした、と素直に詫びたものの
その後もあぁ痛い痛いとびっこを引くおばあさん。
おばあさんが階段を上がりきるまでお手伝いして、
上ったところで通路の端に寄り、
転んだ部分がアザのみで切れたりすり傷にはなっていないのを確認し、
大変申し訳ありませんでした、と丁重にお詫び。
大丈夫ですから、と憮然とした表情同行の方。

乗り物酔いの上に、おばあさんを転倒させてしまったとは。
何だか踏んだり蹴ったりでとっても落ち込む私。意気消沈。

その方たちもどこかご旅行だったのだろう。
彼らの旅行の出鼻、くじいてしまった事をとっても悔やんだ私。
一旦彼らと距離を置いたもののアザに貼る湿布薬を改札口にあった薬局で購入し
お詫びにおばあさんにお渡ししようと
目で動きを追い続けていたのだが、
買い求めるうちに彼らの姿は人波の中に消えてしまい完全に見失ってしまった。
もしかしたら、乗り継ぎで私と同じ電車にいないかしら。
発車直前までスーツケースをガラガラ、ゴロゴロ。
電車は最後尾だったのだけれど、最前列から乗り込んでガラガラゴロゴロ。
車掌さんみたいにきょろきょろしながら自分の席まで。

…でも結局彼らは見つからなかった。
別の電車だったのか、もしくはどこかで休むことを決めたのか。
とにかくもうどうしようもない。
そんな私も予想外に歩いてしまったせいで足が痛い。肩も痛い。
湿布薬は自分に使わせてもらおう。

本当はそこまでする必要などなかったのかもしれない。
いや、本当も何もする必要などなかったんだとも思う。
しかも大丈夫ですから、とおっしゃって頂いた訳だし
私自身も先を急ぐ身だった訳で。
その場で出来る限りの最善を尽くすだけは尽くした。
そして結局見失いダメだったんだから仕方ないじゃない。

どうか彼らのご旅行がこの後良いものになりますように。
そして彼らの行き先で、転んでしまった痛みを忘れてしまうような、
何か良いことがありますように。
そんな事を心に思いながら、歩き疲れて眠ってしまい、あっという間に目的地へ。

…降り立った目的地で、何やら不思議で、そしてとても素敵な出逢いがあった。
その話はまた次の話。

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今はホテルブログの内容から脱線してますが…。
久々にリンク貼ってみます。っていうか放置しすぎた私、今いったい何位なんだか。