ふと感傷的になる。

今年もあと1カ月を切って、
あぁ2009年もまもなく終わるんだなぁなんて、ふと感傷的になってみたものの、
今年の1年は感傷なんて呼べる程、抽象的なものでもなくって、
私としては、ほとんどまだ癒えてない生傷みたいなものだったりもする。

3か月前の今日、何をしてた?4か月前今日、何をしてた?
そんな問いに即答出来る人ってそう多くないと思う。
だけど、それをふと思った私。
鮮明過ぎる日々。思い出したら、拒絶反応で具合が悪くなった。
3か月前は私は生きるのに必死だった。ただただ生きよう、と。
声がかすれて出なくなった。息の仕方が分からなくなった。
それでも必死に模索し続けていた。
死ぬ気でやれば、人間なんとかなるものだ。
でもそれは偉業でもなんでもない。
ただ、ぬっこ自身が生きていくために必死に奔走しただけだ。

気持ちの整理をつけると言うけれど、
正直、短期間に自分にあった事が容量をはるかに超えてしまっていて
整理がついたかどうかと問われると疑問だ。
そもそも片づけるものでもない。
ただ受け入れられるかどうかというだけのこと。
多分うんと時間がかかるものなんだと思う。
扉の奥底に一旦しまっておいて、
時間が経って熟成し、まろみが出る果実酒みたいに
琥珀色の思い出になるんだろうか。

起きた事を悔やむんじゃなくってこれからの事を考えたい。
今の現実をあるがまま受け入れたいと思う。

今年1年で失ったものは計り知れない。
大好きな黄色いソファーも、お気に入りの山のお家も、今はもうない。
でも、今ここで私、ちゃんと暮らしてる。
ちゃんと税金だって払ってるし、
今までの私の家から考えたら、ものすごく狭い社宅でも自分のお城。
そして信頼の置ける上司がいる職場で大好きな仕事。
失った分、得たものだってある。

失った事を悲しむんじゃなくって。
新たな1日の中で得るものを探そう。
いつものへんちくりんな妖怪ぬっこは、そういうわけで、今日もゆく。