唐突な誘いからの自問自答

なんだかいろいろな思いが交錯する夜。

数日前、とある旅館の女将さんの下でやってくれないかという話を思いがけない方から頂いた。
私に是非ともそこを紹介したい、と。

あまりに唐突過ぎる話だし、そもそも今この環境にやってきてたった数ヶ月、私はまだ何も出来てない。
今の私は一度崩した土台から再構築中だ。
だからきっと期待に応えられるだけの動きは出来ないし、
何より今ここで私を助け支えてくれる上司への期待に応えられていない以上、この話は受けられない。
こういう話って、タイミングも大事。
多分、金銭的な交渉の余地だってあるだろうし
ある程度魅力的な話なのかもしれないけど、
少なくとも、受けるタイミングは今じゃない。

やんわりとその話をお断りしながらも
自分は何をしたい?と自分自身に問いかけた私。
それはすごくシンプルな問い。
だけど、自分がしている事の軸がずれないようにする為の大切な問いかけだ。

その問いかけの答えは決まっている。
…おもてなししたい、と。

そして、もてなすってどういう事?と自問自答は続く。

ひとつひとつの仕事には意味がある。
こなす事、片付ける事に重きをおくと、
それは本来の意味を失い作業レベルでしかなくなり、その仕事の意義はなくなってしまう。
だけど、嘆かわしいかな、実際仕事の意味を考え行動する人のいかに少ない事か…
業務の効率化は、一歩間違えれば手抜きになる。

決して流れ作業じゃないんだ。
千差万別のお客様に、人として接するということは、言葉は悪いが果てしなく面倒なものだ。
めんどくさい、そう言った瞬間に、ゲストに対してのカスタマイズなんて出来なくなる。

仕事を作業レベルに落としてはいけない。心からそう思う。

唐突な誘いの話は、
私自身を原点に立ち返らせてくれるきっかけになったようだ。

3月になる。
多分体力的に厳しい月になりそうだ。
これもいい引き締めのきっかけかな。
そんな風に思ったりして。