ブラック企業で笑って過ごすために

私は入れ替わりの激しい職場で働いている。
世間的にはブラック企業と呼ばれるのかもしれない。

今まで渡り歩いた会社、何社か。
就業時間は恐ろしく長い。
給料はそう高くもない。
働けば働いただけ時給換算したら安くなってしまう。
福利厚生なんて、そんな言葉よく分からない。
恩恵に授かった事なんてほとんどない。
有給を本来の目的に使ったことがない。
 
だけど…これだけは言える。
ブラック企業だろうがなんだろうが。
要するに自分がそこで何をするか。
何が出来るか。
そして何がしたいか。
それを明確に持てるかどうか。
そういう事じゃないだろうか。

不満を環境要因にすればきりがない。
このご時世、本当の意味で働きやすく、
本当の意味で優良な企業なんて、そう多くない。
生き生き働けるのであれば、その環境がどうあれ、
意外とHAPPYに毎日過ごせるものだ。
そう思う。
 
別の部署の人たちと話すと、不満しか出てこない。
うつ病何人目、なんて話すら出る。
だけど、私がいる予約センター。笑いが絶えない。
不満はいくらでもある。
理不尽な理由で他部署から「いちゃもん」を付けられる事だってある。
疲れた中で手配しているからミスだってある。

だけど、いつもそんなときに話し合う事。
今回の失敗をどう次に生かすか。
どうしたら同じミスを繰り返さないか。
実際のお詫びだったり、他部署の矢面に立つのはいつも上司だ。
誰もミスをした事を責めないし、むしろミスしない為にはどうするかを考える。
 
別の部署で大きなミスを起こした事があった。
その部署では、ミスをした人を責め、
ミスをした人が全て責任を負った。
悪いのはあいつだ、とそう言った。
誰も助けてなんてくれないから自分の身は自分で守る、
皆そう思って恐々と仕事をする、と。
だからこそ、他人のミスは徹底的に責めるし自分は悪くないと主張する。
 
予約でミスをしたらどうだろう。
多分上司が助けてくれる。
(もちろん上司に私たちはこっぴどく怒られるが)
だけど、他部署からのいわれない八つ当たりやいちゃもんには断固戦う。
そもそも、悪いとか悪くないとかそんな問題じゃない。
ミスなんて誰も起こそうと思って起こすんじゃない。
良かれと思ってやった事を裏目に出る事もある。
だけど、その行為が逆にファインプレーを生む事だってあるんだ。
恐々と仕事していたら、ファインプレーなんて絶対にない。
 
そんな上司だから、皆の信頼は厚い。
上司は大黒柱。
私から見て最年少の後輩は、妹だし、上司は兄ちゃんだ。
パートの姉さんは肝っ玉母さん。
人数が少ない部署だからこそ、結束が命。
ある意味、仕事で繋がった家族みたいなものだ。
私が来たとき、上司はここだけの話だが問題山積だと言った。
みんな不満だらけで、信用出来ないと。
でも今は違う。
確かに人は万年不足しているし、仕事は年中山積している。
笑いが絶えない職場って、すごくありがたいなって。
やっぱり環境は自分たちで変えていくもんじゃないのかなぁとつくづく思う。
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2012年8月追記
 
Yahooの特集の関係で、アクセス数が爆発的に伸びている。
ご来訪いただいた皆様、ありがとうございます。
この記事を書いてまもなく2年。私はどうしているか?笑顔で仕事出来ているか。
答えは否。
黒いものは黒いものでそう変わるものじゃない。
この記事を書いた2か月後に私は倒れた。
そして1年半後、また同じ会社に復帰…そして3か月で大げんかしてやめた。
こんな事をここに書いていいものかどうか分からない。
でも…。
ブラック企業で生き残っていく事は、決して簡単な事ではない。それだけは言える。
下記にて、詳細を記載しておりまので、お時間がある方はどうぞ。
 
退職騒動記 ブラック企業と闘う
退職騒動記 二回倒れるまで働け
退職騒動記 お金でもめる