レッチリの曲で想い出す

お店で買い物をしていたら、BGMでレッドホットチリペッパーズのバイ・ザ・ウェイが流れていた。
あら、懐かしいな、と思うと同時に、するすると思いがけず記憶の扉が開いて、
いろんなその曲にまつわる楽しかった出来事が滝のように溢れて出てきた。
それにしても人間の記憶とは不思議なものだ。
その音楽を聴いた時の心境だったりその時の過去の気持ちを
今耳に入ってきた旋律を聴きながら追体験するような感じ。
 
そして買い物も忘れてその場に立ちすくみ、曲を聞き入った後で、
古い友人にコンタクトを取った。
この曲が流れる中で一緒に過ごした時間は楽しかった。
ちょうどこのCDを持ってきたのがこの友人。
のんびり、ゆるい、そして少し冷めた雰囲気のある友人が、
レッチリが好きだったことが妙なミスマッチで、強く印象に残っている事と、
実はそこから私自身レッチリを聞くようになった事と。
とにかく、今、思い出した、とそれだけでも連絡をしなきゃと気が急いた。
 
無精な私は、友人に自分から連絡をすることはあまりない。
仲が悪い訳でもないし、自分から関係を断とうとしている訳でもない。
だけど、何となく自分から相手に一歩踏み込んでいくのが苦手なのか
とにかく電話したりメールしたりは、大抵私からではなく、相手からだったりする。
 
そんな私が何故その友人に連絡を取ったかと言えば。
特に用事があった訳じゃない。
携帯番号もメールアドレスも変わっているので、私のアドレス帳に友人の名前はあっても、
友人の携帯に入った私のアドレスも番号も古いまま。
つまり、私から連絡をしなければ、いつしかご縁はぷつり、という訳だ。
5年も音信不通にしていた私が、何故だかその相手に「今すぐ」連絡を取らなきゃと思ったのだった。
連絡したときに友人は、山梨の山中にドライブに出かけ迷子になっていた。
相変わらずだな、とふっと口元を緩めながらその返信を見る私。
 
人は人と繋がり生きている。
ここでの繋がりも、もう長くなった人も多い。
ネット上では、私はこうして発信しているけれど、
オフラインではどうか、といえば本当に筆不精、連絡無精。
あちこち渡り歩いてきた先々で、
想い出話に私の名前が登場する事はあっても、ぬっこの現在を知る人は多分多くないと思う。
 
繋がりは大切にしなきゃ。
それにしても曲の旋律がこんなに記憶を色鮮やかに思い起こす効果があるなんて。
知らず知らず、当時の私にとっての「想い出の曲」だったんだろうな。
 
ところで本日、古本屋で、「渓流釣り入門」なるものを購入。
春から夏に向けて、ちゃくちゃくと準備のための第一歩。