洋服がつなぐご縁

未曾有の災害から2週間が経とうとしている。
こちらは被害の大きかった東北からは遠く離れた海なし県。
それでもあれこれ被害があったのだから、どれだけ今回の地震が大きかったのか。

何かしたいけれど何も出来ないもどかしさ。
そんな中で、自分が出来ること…。
母と2人で家中のタンスの洋服をかき集めて、知人を介して被災地に送ってもらった。

フリースの上着
コートやガウン。
ジャケットやトレーナー。
着なくなったものもそうだし、
暖かいからこれならきっと役立てられるね、万人向けだね、なんて言いながら段ボールに。
先ほど、被災地へ向けてぬっこ家から段ボール3箱が出発した。

家財を全て失い、着の身着のままで避難しているのを繰り返し流れる報道で見ていて
私に出来ることはないかと思っていた所で、
そんなご縁はありがたいことだ。
少しでも力になれればいいな。

母のタンスを開けてあれこれ選別していたら、
母が独身時代に着ていたスカートが出てきた。
旧姓の名札付き!

サイズも今の私にぴったりだったので、
そのまま私が受け継ぐことにした。

洋服が繋ぐ母と娘の時間。
そして洋服が繋がる見知らぬ人とのご縁。

人は一人生きているのではない。
親から生まれ、育ち暮らすうちに社会の中で様々な人と関わり生きている。
いや、関わらずには生きていけない。

そんな事を1着の服から考えさせられた1日。