コーヒーじゃなくて珈琲を出す隠れ家

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栃木県鹿沼(かぬま)市の市役所近くに響茶庵(きょうちゃあん)というカフェがある。
栃木に戻ってからの私のお気に入りの場所だ。
街の喧騒なんて微塵も感じさせず、それでいて住む人の息遣いがしっかり感じられるような
細い裏路地に佇む場所にある。
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私はここの濃い「どっしりとした」ベークドチーズケーキが好きだ。
フォークで口に運ぶと、顔の一部がぶわっと熱くなる。
(変な表現だが美味しいチーズケーキをたべるとそうなるのだから仕方ない)
粉の多いふわふわの上品な味わいよりも
ガツンとクリームチーズを利かせた固めのチーズケーキがいい。
ちょっと甘みが強いケーキの風味がまだ余韻が残る所に、コーヒーを一口。
こくんと飲み込むと口から鼻へと静かに、そして豊かに拡がりをみせるコーヒー。
あぁ。幸せを感じるひとときだ。
豊かな時間、こればかりはお金じゃ買えない。
 
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そういえば今日はここのコーヒーを買いに来たのだった。
ここのコーヒーも自家焙煎。
私のイメージだとここはコーヒーじゃなくて珈琲という漢字がしっくりくる。
・・・と思っていたのだが、隣のコーヒー焙煎の建物の入り口には「根古屋(この土地の地名)珈琲研究所(仮)」
ここからいろんな夢が詰まったコーヒーが生まれる。
「研究所」なんて書かれると、どうしてこうもわくわくするんだろう。
 
裏口からご近所さんが出入りするようなゆったり具合。
それから喫煙席がある事。
何となく、ケーキを食べ終えてコーヒーを飲み終えてしまってからも
この場所を去るのが惜しくなり、もう一杯コーヒーをおかわり。
そんな居心地のいい場所というのは、多分そう多くない。
家からは車で小一時間。
もう少し近ければ通えるんだろうが(と言いながら多分十分通っている)
 
カフェはお洒落な雰囲気だけじゃダメなんだと思う。
地域に根ざしてひっそり佇むような大人の隠れ家であって欲しい。
そんな風に思う。
 
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帰り道、足を延ばして一路北上し、温泉へ。
(と言っても、帰路とは正反対の方向に車を向けているのだが)
日光の喧騒から離れた場所にある、
「日光和の代温泉 やしおの湯」
市営の温泉だけあって格安、
近所の方々でいつも混雑している。
もう何年も訪れていなかったが、以前と変わらない
とろりとしたいいお湯だった。
 
 
 
 
 
カフェ響茶庵(きょうちゃあん)
栃木県鹿沼市上材木町1737
定休日 月曜日
11:30~22:00