突然の涙の理由を考えながら
バスに揺られて小一時間。
また、カクテルの街酒場放浪に出ていた。
実は今日は、宇都宮の中心部にある二荒山神社前の広場で
「thursday night fever」と名打ったイベントが開催された。(隔週木曜に開催されている)
これはカフェやパン屋さんなどが集まって、テントや車などで自慢の料理を販売したりするものだ。
これを楽しみに出かけた私。
酒場放浪と言っても、結局ここではほとんど飲まずに食らう方に徹して、
飲む話はこの後日が暮れた後の話になるのだが。
あれこれ食べて飲んで楽しかった話は写真等膨大なので、また明日。
せっかくの楽しいイベントの話で書くのもなんだけど…。
日付が変わってしまったが、今日は七夕。
私の中で実は、七夕はいい思い出がない。
去年はあまりに自分の中でモヤモヤが払拭出来ずに鬱々と過ごし、今年はさて、どうしようかな、と。
でも、「最悪の日」の思いを抱えたまま鬱々と過ごすのも悔しい。
結局もやもやして鬱々と過ごすのなら、楽しめるイベントにでも出かけようか、と
唐突に決めてバスに飛び乗った、というわけだ。
この「モヤモヤの七夕」を払拭出来るには時間が必要な事なのだけれども、
それでも今年の七夕は笑って過ごせて良かった、帰りのバスでそんなことを思った。
帰り道、随分と飲んだのは事実だけれど、酔いどれて足元が危うい訳でもない。
いつものように飄々としていた。
だけど、ふとバスの中でそんなことを考えていたら…涙がボロボロ。
いや、いつもの手ぬぐい、しかも一番のお気に入りの柄のを
どこかに無くしてしまい、拭くものないんですけど…。
たまに持っていた女子力アップツールのポケットティッシュは、
イベントでこぼしたパスタソースと豚串の肉汁を拭くのに全部使っちゃったんですけど…。
あれ?何故に今?
どうしよう、とまらない。
バスは意外と人が乗っているというのに。
どうにかしなきゃと思い焦りながらふと窓に映る私の顔を見たら
じわりとあふれた大粒の涙が堰を切ったように頬をほろり、ほろりと伝っていく。
慌てて、首に巻いていたストールでごしごし拭く私。
そしてとっさに何か違う事を考えなきゃ、と思った。
カンジザイボウサツ ギョウジンハンニャハラミタ…
とっさに何かと頭で考えたのは、楽しげな思い出でもなんでもなく般若心経だった。
で、バスで念仏唱えてどうする、私?!
決して「今」別に悲しい訳じゃないし、むしろ結果的に本当に楽しい1日だったのに何故?
そうか。災禍なく1日が無事に過ぎて良かった、そんな「ほっとした涙」だったんだ。
でも今思えば、バスで般若心経を心で唱えつつ、涙ボロボロの私ってどうなのよ。
大丈夫。乗り越えられる。
今年はそう思えた。一歩前進出来たんだと思う。
そうか。こうしてみんな、いろんな事を乗り越えて行くんだ。