アツい人たちとの出逢い

荻窪に来て出逢った、素敵な人の話である。

まずはお世話になったハム屋さんの社長。
無添加ハムソーセージの第一人者であり、日本一のハム屋さんだと私は今でも思っている。

彼はいつも言った。誰の都合で仕事をしているか、と。
こちら側、つまり生産者側の考えではなく、常々お客様の立場になり製造作業をするように、と。
そのためには、三手先まで読み周り動きまで読んだ上で、仕事するように、と。
そして、いつも通う焼き鳥・北海道料理屋の店長。
とにかく動きに全く無駄がない。
隅々にまで目を配り、飲み物は皆足りているか、料理を待ちぼうけている人はいないか。
美味しいものを提供するために独自ルートで新鮮な魚を漁師さんから直接仕入れる。素材も妥協しないし動きも妥協は一切ない。
彼の目標は日本一の顧客満足度100%の焼き鳥屋にすること。

職種は違えど根っこにあるマグマみたいな熱い想いは変わらない。
視線は常にお客様の方に向き、そしてただただひたむきに仕事と真っ正面に向き合う。
そして彼らの共通点は、決して遊び心を忘れていないこと。

そういえば、私が付いていく上司もそんな人だ。
年間を通して100%に近い稼働のホテルを束ねる総支配人である。

時々あまりに早口過ぎて理解に苦しむけれど
私にとって頼れる兄貴。
気付いたたら知り合ってもう10年経つ。

素敵な人々に出逢い、彼らから私が得たものはなんだろうか。
言葉ではなく、行動や所作、からも教えてもらった事は本当に沢山ある。

私の全力疾走で衝突してしまう青くささみたいなものから
脱却するヒントを彼らは持っているんだと思う。

かつてと同じ職場に戻る訳だが、
私自身彼らとの出逢いで
何かを得て信じるものが見えてきた気がする。
人はそう簡単には変わらないけれど、
変化や変革を怖れずに、
生きていけたらと思う。

とどのつまり。
私らしく、という事だ。