POLLENS WAR ―花粉戦争

昨夏の猛暑のせいでスギ花粉が猛威を振るう話は知っていた。
私の家も職場も杉林の中にある。
どこに行っても逃れられない。
家の外の通路も車のウィンドウも、うっすらと黄色く花粉が積もっている。
外でも中でもミクロの戦士たちは容赦なく私の粘膜を刺激し、涙も鼻水も止まらない。
運転しながら、鼻をかんでいたらすれ違った車の中でも同じ光景が繰り広げられていた。

そこ、ここで戦いは繰り広げられている。
戦いは常にミクロの戦士達の方が優勢でマスクなどで防御しようとも、ほんの気休め程度でしかない。

私のこの戦いは今年で多分ちょうど20年になる。
小学校の頃からの付きあいで、今ほど周りに花粉症がいなかった当時はめずらしかったが
今となれば、国民の4人に1人。
いつからこんなに爆発的に増えたのだろうか。
学生の頃はボックスティッシュを机の上に置いて授業を受けていたし、
薬の副作用で眠くなり、授業の大半を寝て過ごして態度が悪いと先生に親が呼び出されたりもした。
そんなこんなで20年も経つのに、多分20年前と対して変わっていない。
変わったことといえば患者が増えたせいで世の中に花粉症が認知されたぐらいだろうか。

とにかく今日も戦いは続く・・・。