この森を去る日

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今日も休憩時間に散歩。
なんか久し振りに青空を見たような気がした。
お盆を過ぎたせいか、吹き抜ける風が涼しくなったような気がする。

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あと1年後、今の知っている顔はどれだけ見られなくなるんだろう。
どれだけ去っていくのか、未知数。
なんとなく休憩時間で森の中をてくてく歩きながらそう思った。
いつもそうだ。3年に1度ぐらい、スタッフが殆ど辞めるうちの会社。
今年もその波がやってきそうな感じ。
辞める事を心に決めて何かを吹っ切り、
この土地での思い出作りに励む人達が沢山。
晴れやかな笑顔の下には固い決意。

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私はここにいて、いいんだろうか。
経験を積む上ではいいけれど、
この先おそらく会社の都合に翻弄されることは目に見えてる。
今の自分の仕事だって、
いつ会社の都合で方向転換を迫られるか分からない。
待遇がよくなる訳でもない。
辞めてどこに行くかも分からない。
どこに行くんだろう。どこに行きたいんだろう。
6月から1度も休んでおらず
日に日に電話の声に元気がなくなっていく新規出店で横浜に出向している人。
疲れちゃったんだ、と二まわりぐらい小さくなって辞めていった人、
辞める事を決め、いつGMに言おうかと機を伺う身近な人達。
そんな人達を目にして私自身も揺れている。
この森がなければ、大好きな建物がなければ、多分とっくに辞めているかもしれない。




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前を向いて歩こう。
背筋を伸ばして胸を張って歩こう。
いつもそう思うけど、ここ数日の雨でよく育ったキノコを
沢山見つけたということは、
きっとそれだけうなだれて歩いていたんだ。
でも下を向いて歩いてたら、
いつもと違うものを見つけられたのは
ちょっとした収穫だったのかもしれない。


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今どうするか分からない以上、翻弄されるつもりもないし
ただ大好きな森で時間を過ごして、自分の持っている仕事を一生懸命にこなすだけ。
だけど、いつかきっとこの森を去る日が来るのかもしれないなぁと
漠然と考えてなんだか少し寂しくなった。