憂える平社員

あるクレームのメールが来ていた。
丁寧に丁寧に、言葉を選びご指摘をされたものだった。
その日のうちにそのメールはGMに届けられ詫び状を送付する話になっていた。
メールで送信するので文章が出来次第私が代筆する・・・と。

それから数日後・・・お怒りのメールが来た。
今まで予約の手配についてはすぐにレスポンスがあったのに
クレームに対してなしのつぶての姿勢はいかがなものか?と。
先日のメールにはなかった怒りが感じられる。

確かにそうだ。
他の予約手配のものについては予約の人間が専任して返信処理をしている。
だがクレームに対してきちんとレスポンス出来る体制が今はない。
私が返信しているのはクレームの要素の少ない「礼状」として送付できるもの。
支配人宛に来ているクレームに対して私が詫び状を書いて送付することは出来ない。
GMは他店舗もすべて見ている。都内に会議に赴く事も多い。
GMが不在の時に、GM業務が出来る役職の人間は今はいない。
返信をしなかった訳ではなく、出来なかったのだけれど
そんな事はゲストからしてみれば知った事ではない。
クレームはその場の対処、スピードが命。時間が経てばこじれるし、面倒になる。
クレームの対処によっては、そのお客様はリピーターにもなりうるし
一方ではもう2度と足を運んでいただけないかもしれない。
リピーター獲得のチャンスでもあり、
またうちの評判を大幅に下げてしまう危機でもある。

あぁ。何だかうまく機能していない。
私が気をもむ事でもないし、どうすることも出来ない事。
だけどせっかくのそのある意味でもチャンスをふいにしてしまう事が残念で仕方ない。