サプライズ

普段お客様のお連れ様を驚かせるお手伝いをすることはよくある。
今日は自分がサプライズ。
先日写真展を見せていただいた写真家の前田さんとお会いする約束をしていた。

プレゼント、と渡されたのは45cm×50cmぐらいの白い箱。
はやる気持ちをおさえながら開けてみたら。
そこには私の大好きな大好きな小さな三日月が空に浮かぶ作品が額におさめられていた。
(先日書いたブログより)
一瞬時が止まり、何が入っているんだろうとはやる気持ちに速くなった鼓動が止まり
思考も感情も全てストップ。
時間にしたら1秒の何分の1かなのだろうが、
その次の瞬間には目の前の状況を頭で処理しようとフル回転。
悲鳴なのか感嘆の声なのかもつかない突拍子もない声が出て、目頭が熱くなる。
フル回転することでストップした感情が一気に動き出したからだ。
言葉にならない声。本当に嬉しい時に涙が出るのはどうしてなんだろう。
涙をおさえるのに必死で今度は顔が熱い。
多分ほんの何十秒かの間で私の中でいろんな感情が湧き出して、そして消えていく。

私の処理能力の低い脳みそが徐々に状況を理解していく。
私が好きな写真を選んでくれた感謝の気持ちとその写真をこれからいつも大切に眺められる嬉しさと。
一瞬にして火が付いてガス爆発するみたいな感情から
炭がじんわり赤々と燃えていくみたいな湧きあがる気持ち。

帰り道の車の中で信号で止まるたびに箱の隙間からちらっと覗いてにんまり。
家に帰って箱から出してにんまり。
オリの中で動き回る動物みたいに、どこに飾ろうかと額を持ってあっちへうろうろ、こっちへうろうろ。
いったいどうしたいのか自分でもよく分からない。
その気持ちをどう収めたらいいのかよく分からずもう収拾がつかない。

サプライズってこんなに人の感情を躍らせるものなんだ、と実感。
多分今日は眠れそうにない。