非日常の演出

リゾートは非日常である。
誕生日を祝う為、何かの記念日を祝う為、プロポーズをする為・・・。
それぞれケーキを手配したり、花束を手配したり
皆それぞれが滞在に趣向を凝らそうといろいろ思案する。
そんな大切な日にうちのホテルを選んでくれるというのはうれしいのだが。

今日あった電話・・・。
プロポーズをする予定だがどう演出したらいいのか分からないで、知恵を貸して欲しい、と。
いつのタイミングで言ったらいいのか?花とか何か渡した方がいいのか?
「おおせのままに」といった所。
人生の一大イベントを見ず知らずのホテルスタッフに託していいのか?!というか、
自分の事ぐらい自分で決めたらどうだ?と思ってしまった。
懲りすぎると普通にひくと思うんだけど。。。バラの花とワインの手配。べたすぎである。
べたすぎだが皆そういうイベント企画は嫌いではない。
小さいホテルのいい所でもあり、悪い所でもあるのだが、
ゲストから頂いた情報はまんべんなくスタッフに行き渡る。
例えば、結婚30周年のゲストがいれば、フロントのスタッフも、レストランスタッフも、
それこそハウスキーピングのスタッフもホテル全体を上げて
そのゲストの演出をしよう、お祝いをしようという意識になる。
夜プロポーズをする、というインフォメーションが流れれば、
多分スタッフ全員が固唾を呑んでソワソワして彼らを見守るだろうし、
翌日などうまくいったのかどうか、それこそ彼らの両親の気分で一挙一動を見つめるだろう。
ある意味でちょっと野次馬っぽい気もするが・・・。
だから逆にNo-Infoゲストの場合は、あの人たちがお忍びカップルなのね、と
全員に知れ渡っているという訳である。

ちなみにそのゲストのプロポーズがうまくいけば、
婚礼で使ってもらえないかなぁ・・・とかそんな目論見もあったりして。