楽しくない宴

今日は今月でやめるレストランマネージャーの送別会。
いろいろあった3年間。その人にはお世話になった。
頭ごなしに叱られて腹を立てた事もあったが
学ばせていただいた事も沢山ある。
そんななごやかな送別会のはずだったのだが…。

私は運転手。
飲みません。
飲みたいけれど、飲めない…。
そんな中で我を忘れる程飲んだある別の部署の上司は、
あろうことかうちのテーブルで一緒にいた私の同僚スタッフに向けて
暴言を吐き始めた。お前が大嫌いだ、と。
家に火を付けるだの車を壊すだの子供のケンカ並みの事を
本人に延々1時間言いつづけた。
個人的に好きか嫌いかというのは多少はあるだろう。
私だって苦手な人もいる。
だが、曲がりなりにも役職者。
自分よりも年も立場も下の人間を捕まえて言いたい放題。
周囲もたしなめながらも苦笑いするしかない。
酒の席とはいえ、許せるものと許せないものとがある。

飲んでもいないのに、延々聞くも耐えない暴言を聞きつづけて、
やり場のない思い。
三者の私がこんな気分なのだから、
当の本人はどれだけ気分を害した事だろうか。
私から見ても上司のその人に対して、私は何も言えなかった。
それはそこで真っ向から上司に意見することで
その後の自分の立場が悪くなるんじゃないかとか、
そんなセコい思いも気持ちの片隅にあったのかもしれない。
だが、彼女を別の場所に移すとか、
その上司をどこかへ連れ出すとか
言えないなりに何か私に出来なかったのだろうか。
何も出来ない自分に何故か怒りの矛先が向いてしまい、
帰り道車で1人でキーキー怒りながらハンドルをぼこすか叩きながら帰ってきた。
助けられなかった事を詫びた私に、彼女は慣れてるから、と言っていたが
顔で笑って心で泣いていたに違いない。

ああやり場がない。
なんだか送別会の意図とは別に、非常に複雑な気分だ。
そんな時は寝るに限る。