魅惑の新居探し

新しく引っ越すに当たり家を探している。
今は不動産屋のホームページでは物件情報が調べられる。
どんな間取りでどんな広さどんな立地で家賃や幾ら…
不動産屋2軒に今11件の物件を問い合わせ中。
近日中に実際に物件を見に行く予定である。

家を探すに当たって、私が譲れない点が幾つかある。

・リビングスペースと寝室スペースが分けられるよう最低2部屋あること。
・日当たりがいいこと
・窓から出来るだけ建物よりも緑が見えること
・私の薄給でも住めるお値打ちな家賃であること
・何よりどうしてもどうしても譲れないのは防音性がいいこと
築年数は正直言うとあまり(全く?)気にしない。
気にしていないが、おんぼろアパートは防音性は良くない事が多い。

防音性にここまでこだわるのは私が神経質なのではない。
実は私があまりに無神経すぎて人様に迷惑をかけてしまうからだ。
そして仕事では何度も助けられたこのよく通る大きな声は
生活の上ではマイナス要因でしかない。
普通に友人と仕事を終えて帰ってきてから
電話していただけで苦情が来た事もある。
生活パターンが一定しないせいで洗濯物がたまってしまい
帰ってきてから夜遅い時間にどうしても洗濯したいこともある。
こっそり洗濯し下の住人から天井を突付かれた事なんて日常茶飯事。
これではそのうち追い出されるか、
竹やりで下から串刺しにされること間違いなしである。
(というか今多分下の住人は一刻も早く私を追い出したいに違いない)
そもそも私の生活、私の性格が集合住宅向きではないのだ。
かと言ってわがままを通せる程の収入もない。

救いなのは、私が住む場所は、田舎が多いということ。
というか、都会の人たちが別荘地に選ぶような土地を住居としようとしているのだから
家賃相場なんて都内の半分以下だろう。(都内に住んだ事がないので分からないけど)
だから探そうと思えば、こんなどうしようもないワガママな条件を付けても
結構見つけられたりするものだ。

いい家を見つけた。
駅や繁華街に比較的近い場所。でも森の中。
1軒家で庭付の土地はなんと100坪。
庭には大きな木も生えていて四季折々の表情が見られるとのこと。
そして2DKの間取り。
家賃も私の低予算を知ってか知らずかかなりお値打ち。
だが問い合わせ聞いてみてびっくり。築30年!
なんと私が生まれる前に建っていた建物だ。
しかもトイレは汲み取り式。
実家も今まで数々住んだ家も水洗トイレだ。
汲み取りとはどうやってケアすべきものなのかもよく分からない。
内装はリフォーム中だが冬は隙間風ぴゅ―ぴゅ―。
「冬はかなり激しくお部屋が寒いのは間違いないです」と
不動産屋さんの太鼓判付きときた。
多分冬は平均して外気温-10度以下まで下がる標高1000mを超える場所。
隙間風ぴゅ―ぴゅ―では多分私はもとより
大事な大事な同居人である壊ちゃん(そろそろ高齢の肥満体型のプレーリードッグ)も
金魚(会社のイベント終了後に川に流される運命だったのを拾ってきた)も死んでしまう。
…んーあんまり良くない。あー残念。
でもどれだけすごい場所なのかちょっと恐いもの見たさで一杯である。

決めてから必ずすることは
住む前にメジャーを使って新居の部屋や窓サイズを全て計って
紙に間取り図を作り、今家にある家具のサイズを測って縮尺し
テーブルやソファー、冷蔵庫や棚、洗濯機など、
家具を全部紙で切り出して新居の間取り図の上に置いて
ああでもない、こうでもない、
こんなレイアウトにしようと着せ替え人形に首ったけの子どもばりに楽しめる。

とりあえず楽しむ前段階として今は家をいろいろ探している。
ああ楽しくてしょうがない。夢が広がる。
1軒家のいい貸家があるといいんだけど…。