自分の接客は正しいの?

最近夕食のときなど新入社員と組んで接客をすることが多い。
新入社員を見ていると、お料理出しや説明が何より遅いのでテーブルが回らない。
その分フォローに入って必死に料理を出して回る。
あんまりゲストの数が多ければ私一人ではフォローしきれずにパンクしてしまいそうにもなる。
だけど、彼らは遅い分だけゲストと会話を楽しむ努力をしているようにも思う。
でもあまり話し込んでしまえばお料理も冷めてしまうし
一組のゲストだけを相手にしている訳でもない。
そこで、話を適当に切り上げて戻ってくるように指示を出すべきか否か。
いつも悩む。
第一その「適当に切り上げる」というニュアンスもうまく伝わらない。
まっすぐに頑張る彼らに対して出す指示の言葉は影響力も大きい。
私の一言でゲストと話そうとする努力の芽を摘んでしまいやしないかって。

また、最近彼らを見ていると自分の接客について考えてしまうことがある。
私の接客、これでいいんだろうか?って。
今更どう接していいか分からないはずもない。
そつなくこなしてうまくまとめていくことも出来る。
だけど、私は長い事ゲストと話し込んだりフレンドリーになるような接客はあまりしない。
だからゲストにとって悪い印象を与える事はなくとも強い印象としても残らない。
野球で言えば、絶対三振はしないけど、ホームランも打たない、そんな感じ。
昔からそれは思っていたこと。
果たして私はゲストと会話を楽しむ努力をしているだろうか?
おのずとゲストから会話をしようと話を振ってくる方とは盛り上がる事もあるけれど
ゲストの方からあまり話さない方に対していろいろ話を振ったりすることはあまりない。
距離感を大事にした方がいいのかな?と思うから。
自分から話そうとゲストの領域に踏み込んでいく事にはリスクがある。
ゲストの考えるスタッフとの距離感を超えて私たちが会話しようとすれば
馴れ馴れしすぎるとかうるさいと感じる人も多いだろう。

そもそも接客をする上で答えはない。
それが私のスタイルだといえばそれまでだとも思う。
ただ自分の中にはないタイプの接客をする人を見て
『隣の芝が青く見えている』だけなんだろうか。

でもこんな風に自分の接客が本当にいいのかどうか、
いろいろ考える事も初心を忘れずおごらずいるためにはたまには必要なのかな。