未知との遭遇

長野県の高山村にある山田牧場。
スキー場のある広い広い草地に牛が放牧されている。
遠くに草を食む牛が点々と見えるのどかな景色の場所だ。

ここの道は細い。
すれ違いはなんとか出来るが所々待避所が設けられているような所で見通しも悪い。
だがセンターラインが敷かれた整備された広々とした道よりも
何だかワクワクするこういう道が私は大好き。


鼻歌交じりでカーブを抜けたら・・・・


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目の前に現れたのは・・・なんと!!!!!キャー!!
動物注意の看板は長野ではよく見かける。
サル、シカ、イノシシ、タヌキ、キツネ。
だがまさか牛が目の前に出てくるとは思うまい。
下り坂でスピードもそこそこ出ていたので慌ててブレーキ。
何だか妙にテンションが上がってしまい、
車をそのまま道路のど真ん中に放置。
飛び降りて間近に牛を眺めにダッシュ
そんな時の私の脳内、
多分アドレナリン大放出だったに違いない。
ふと我に返ったら私が道路のど真ん中に車を放置したせいでプチ渋滞・・・
見通しの悪い細い道なのに大迷惑・・・ごめんなさい。




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彼女は何か用?と言わんばかりに
道路のど真ん中でこちらを眺めていた。
恐々近寄って触ってみる。
特に気にしていない様子。
当たり前だけど温かい。
牛の目ってこんなに大きくて澄んでいる事を初めて知った。



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気付けばあっちにもこっちにも、牛、牛、牛。
結構急な斜面なのだが、滑り落ちるようにして
どこからか湧いて出てくる。
柵もなにもないところで
牛と同じ空間にいるのはなんとも変な感じだ。
それにしても、よく食べる。
ただひたすら足元の草をむしりとって食べ続ける。
そこで聞こえるのは
なぜそのタイミングで鳴くのか分からないが突然ブモーッと威勢よいいななきの声と、
牛たちが足元の草をむしりとるブチブチという音。
そして耳元をたまに吹き抜ける風の音だけ。
なんてのん気なんだろう。

路肩に停めた私の車の脇を1頭がすり抜けていったのだが、
・・・ドアミラーを齧られた。
窓ガラスを舐められた。
よだれだらけの私の車。
多分脳みその大半を食べる事に働かせている彼ら、
見慣れない硬い物体、これ、美味しいの?と味見してみたに違いない。
・・・すみませんが食べないで下さい。硬いし美味しくありませんから。
そういえばサファリパークに自分の車で入った時も
こんな風にキリンに齧られたっけ。

結局気付けば紅葉の写真より何より、
無駄に牛の写真ばかり撮ってしまった私。