小洒落たコントカフェ

先日赴いたとあるカフェでの出来事。
斬新な作りの建物で、働く方たちも黒を基調にした服装。
きっとオシャレなカフェ、という演出をしたいんだなぁ、という感じなのだが・・・。

見ていて、なぜ?なぜ?なぜ?ととめどなく湧き出す疑問。

照明を少し落とした雰囲気だというのに、
入り口を入った瞬間にこうこうと蛍光灯の明かりで丸見えバックヤード・・・なぜ隠さないんだろう。
紙おしぼり(丸)とでかでかと書かれたダンボールが山積み。
制服を黒で合わせ、黒い靴を選んで履いているはずなのに
なぜあるお兄さんの足元がコンバースのスニーカーなんだろう。
空いたお皿を下げるお姉さんの一言、お下げしちゃってもいいですかぁ?
あ・・・あの・・・しちゃってください。『しちゃって』ってなんだろう。
ある程度まとまった人数のお客様の席を用意しようとテーブルをくっつける時、
ガーン、ガチャン、ドカンッ ギギギー
なぜものすごい音を立てても全く気にならないんだろう。
なぜイスを移動するときに、何故重量挙げみたいにイスを持ち上げて歩いていたんだろう。
飲み物を用意するカウンターが席から丸見えなのに、
なぜカウンターに寄りかかって足をクロスして雑談しているんだろう。

実はそこでいろいろなにやら仕事の話をしていたはずなのに
視界に飛び込む光景が気になってたまらない。

多分それは・・・
つんとすまして背筋を伸ばして歩くモデルさんの背中から肌色のババシャツがビロンと出ているぐらい
化粧品のCMで輝く肌を見せるテレビに映ったすました女優さんの横顔で豪快に鼻毛が出ているぐらい
そのカフェのオシャレは台無しだ。
そしてその建物や雰囲気を舞台に例えるとすれば、それはある意味コントに近い。
いつも思うのだけれど、働く側になった途端に全く見えなくなる事って沢山ある。
彼らは残念ながら、お客から自分たちがどう見えるのかを考えた事がないんだと思う。

以前歩き方や自分の話し方、接客している所をビデオに撮って検証した事があったけれど
自分自身がどれだけ気をつけても、自分で気付けない事もある。
たとえそれがコントカフェだったとしても、動きを見ていろいろ気付かせられることって多い。