レバー狂騒劇

どうも最近あまり調子がすぐれないらしく、
家で考え事をしているうちに煮詰まってしまい、困った発作を起こしたり
貧血気味だったりして何やらとにかくあまりよろしくない。

そんな時は美味しいものを食べるに限る。
私の根拠のない自信に満ちた持論だ。

貧血気味、ということはレバーがいいに違いない、という単純な発想のもと、
メニューはレバニラ炒めに決定。
が、スーパーに行ったものの、豚のレバーがない。
あるのは鶏のレバーのみ。
あれ、豚のレバーがない、レバー、レバー・・・とどうやら私は独り言を言っていたらしく、
気付けば肉売り場にいたほかの人たちまでその私の呪文のような独り言に惑わされたようで
知らないおばさんまで一緒に豚レバーを探してくれた。
あら、ホントにないわね。どうしてかしらね。
そのレバー探索に参加しない人たちも目でなんとなく追って探してくれている。
多分他の人たちはレバーなんて買いに来ていない、というのに。
その場にいた数人までも巻き込んでレバー捜索。
その後お店の人に聞いたら、年始で取引の養豚屋さんの出荷がまだされていないので、
どうやらお店への入荷は数日後になるらしい。
ふむ。フレッシュなものをお届けしてくれているのね。

仕方ない。料理したことのない鶏レバーを買う。
家に帰ってパックを開けてみたら・・・レバーだけでなくそこには心臓が付いている。
ちなみに鶏レバーにハツ、すなわち心臓が付いているのは普通らしい。
そんな事とはつゆ知らず。
んぎゃーー!!ご丁寧にこの心臓、弁まで付いてる。(恐いくせにしげしげと観察する)
半分パニックに陥る私。
うわぁ恐いよー恐いよーと一人部屋で右往左往、おろおろと大騒ぎ。

それでもこの子たちは運命を背負って生まれ育ち、そしてスーパーに陳列されていた訳で。
買った私に科された使命は美味しく料理して食べること。そうだ。
それが生きることであり、食べることだ。

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で、レバーは甘辛く煮付け、
ハツはにんにくとごま油醤油でしばらく漬け込んでソテー。
いただきます、そしてごちそうさま、は
勿論彼らに対して心から敬意を表しつつ。
あんなにオロオロしたハツだが、これがまた絶品だった。
きちんと料理してあげれば、
きちんと食材もそれに応えてくれる。

こうしてレバー狂騒劇は無事に幕を閉じた訳だが。
それにしても一人でなにやら大騒動。