軽井沢を離れる前の日に

いよいよ明日が引越しの日。
今日はのんびり過ごす事にして、
大家さんやお隣さんへのごあいさつ用のお菓子を買ったりして過ごした。

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そして・・・
どうしてもどうしても離れる前に
食べておきたかったもの。
旧軽井沢通りをわき道にそれた、
テニスコート通りのこのお店のお料理。

軽井沢に来て1年数ヶ月。
向学のため(多分違う、食べたかっただけだ)
フレンチのお店をいくつか食べ歩いたのだけれど、
いつも一人でふらっと入っても、
かしこまった感じもなくて、そして何より美味しい。
車でいつも来ていたのでアルコールは飲まないけど、ワインのお値段も良心的。
何度となく足を運んだここの料理を、この土地を離れる前にどうしても食べておきたかった。

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肉のテリーヌが食べたかったのだけれど、
白レバーのテリーヌに魅かれて、レバーに変更。
そしてメインはこの時期だからこそ美味しい蓼科山の鹿のステーキ。
テリーヌは食べかけで慌てて写真を撮った。
一口一口、味わい噛みしめながら、長い時間をかけて料理を楽しみ
そして外の景色を見ながらいろいろな事を考えた。

前向きに考えたいと私はいつも思う。
だけど、失敗したり、長い時間社会生活を離脱して
何にもせずに休んで、思ったことがある。
前向きに前向きに、としゃかりきになることで、
考えや行動は、その意識とは逆に柔軟性をなくしてしまう。
本当は無理なのに、本当は辛いのに、本当は恐いのに
それでも私は大丈夫だ、やれる、と言い聞かせ続ける事は
自分を鼓舞する一方で、自分自身をがんじがらめにしていく。
きっと大丈夫、という自分への呪文がいつしか呪縛に変わってしまう。

ロバは旅に出たところで馬になって帰ってくる訳じゃない。
イノセンス、という映画の中にあった台詞の一つ。
本質なんてそう変わるものじゃない。その通りだ。
だったら、ロバはロバでも最高のロバになる事を考えた方が
本当に前向きなんじゃないかって。
『なんとかなるさ』と『なんとかしなきゃいけない』は
似ているようで全く違う。

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昨日の夜の暴風雪で周囲は雪景色。
昼間でも気温はマイナスのまま。
でも強い風が余計な雲を全部吹き飛ばしてくれたみたいで
本当にいい天気。
こんなお天気と強風で新幹線もダイヤが乱れていたりしたせいか、
日曜日だというのに、行きかう人はまばら。
週末は人で車の乗り入れはほぼ不可能なはずの
旧軽井沢の通りが閑散としていて、
お店の人がカチンコチンの足元を
せっせと雪かきをする姿がちらほら見られるぐらい。

静かに最後の昼下がりをここで過ごせて本当に良かった。

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そして帰ってから午前中買っておいた
近所の大好きなケーキ屋さんのケーキをぱくり。
ちなみに写真はケーキをペロリと平らげてから
2個目のプリンだ・・・。

どうやら私の軽井沢の思い出は、食べ物に尽きるらしい。
というか、明らかに食べすぎだ。
ぬっこ再起動まで、あと1日!




びすとろパナッシェ
長野県北佐久郡軽井沢町大字軽井沢 1310-12
0267-42-5929