雨の夜に

激しい雨の音が聞こえる嵐の夜。
風で雨音が寄せたり引いたりして聞こえる波の音みたいに聞こえる。
山のお天気だからなのか、この土地独特なのかわからないけれど、
どうもこの辺り、一旦雨が降ると大嵐になる事が多い。
軽井沢にも那須にもなかったこの常に湿った感じ。
軽井沢に住んでいた頃は湿気とは無縁だったのだが、
近々除湿機を買わないといけない予感。
(暖房より何よりまず住むにあたってまず除湿機の購入を勧められたぐらいだ)
洗濯物は部屋干しではいつになっても乾かないし、
床で寝ていたら湿気で布団にカビが生えたなんて話も。
私自身、布団の湿気がどうしても嫌でベッドを思い切って買ったほど。

はるか昔は湖の底だったこの土地は、
何千年前かの火山の爆発で隆起して湿地になったんだとか。
標高自体は700メートルほどなので一応高原とは呼ばれているけれど
高原というよりは湿原に近いような気がする。
四方を山に囲まれていて水はけはものすごく良くない。

誰だってすっきり晴れ渡った青空が好きだと思う。
だけど、山に住んで思うのは、雨が降るから緑が育つということ。
きっと明日1日雨が降り、そして次の晴れ間が見える頃には
野焼きで枯れたススキが炭になった黒、むき出しの地面の茶から、
柔らかい新芽の淡い緑で一面覆われることだろう。
それにしても最近の私、すっかり自然の中で生きている感が。

そんなことを思いながら、眠りについてみる。