焼き豚を忍ばせてバスに乗る

焼き豚をバッグに忍ばせたまま、(前の記事参照)乗ったバス。

箱根には『敷地巡りバス』というのが出ていて、いくつかある美術館や観光施設を回ってくれる。
お得な1日有効券のようなものもあるようだが、私はSUICAで。
軽井沢の施設巡りバスは、値段が高かった記憶があるけれど、ここのは良心的。
普段は15分おきくらいに出ているようだが、この時期はかなり増便している様子。

路線バスなのに、後ろを走っているバスと無線で連絡を取りながら、
載せられなかったお客さんの数や乗車状況、バス停で待つお客さんの数などを
逐一後続のバスの運転手さん同士で連絡を取り合っている。

~うちはもう載せられません、ので次で載せてください、どうぞ・・・
~うちも満席だから無理です・・・どうぞ
~分かりました、載せられるだけ載せます、どうぞ・・・

そんなやりとりをぼそぼそしながらバスは走っていく。

ここで、次の便に乗せる交渉が成立すると、
停車したバス停で待っているお客さんに『次のバスに乗ってください、満車です』と
アナウンスして行ってしまう、という仕組みらしい。なるほど。


それにしても、その土地その土地で、交通事情が違うので
観光客の移動手段は様々だけど、箱根はバスで動く人の多いこと、多いこと。
路線バスが増便して、それでも乗れないのだから。
もっとも同じ地域に集中して美術館が幾つもあるので、都合がいいというのもあるのだろうけど。
そういえば軽井沢はレンタサイクルだったなぁ・・・

車で動くのも手だけど、バスで巡るのもなかなか楽しい。
みんな同じ路線図のパンフレットを手にして次はどこそこだね、なんて言いながら
なんだか和気あいあいとして楽しそう。
そんな中で私のバッグの中からはホカホカの焼き豚臭がふんわり香る・・・うーん気まずい。

イメージ 1
それで焼き豚を抱えたまま、何となく、ポーラ美術館で下車。
まさか私のバッグにローストビーフと焼き豚を
忍ばせているなんて誰も知るまい、と
内心ほくそえみながら。(悪趣味だ)
何となく人知れず自分だけの秘密を抱えているというのは
ちょっとワクワクするような気がする。
だからといってそれが焼き豚というのもどうかと思うけど。

イメージ 2

ここにはシャガールゴッホルノワール
モネ、ピカソ平山郁夫岸田劉生・・・
特に美術に興味がある訳でもない私でも知っている
教科書でみたことのある絵画がずらり。
ここは、化粧品のPOLAの社長の個人で収蔵していたものを
展示してある美術館。
江戸や明治の化粧道具の展示があるあたり、
さすが化粧品会社、といったところ。
2002年のオープンで比較的新しい施設だ。
建築時には山を切り開くというので、
何やら自然保護の観点で住民とひと悶着あったとか。
この山の木々のタネから育てた苗木を植林して
自然と共生しようとしている、という姿勢は嫌いじゃない。
建物が素晴らしいというのもあって関心があった場所のひとつ。
地上2階、地下2階の建物は、コンクリートとガラスで作られていてとってもモダン。
都会的なイメージだけど、ガラスが多いせいで外の緑がとっても映える。

イメージ 3
らせん階段を見るとなぜか登りたくなる。
でもどうやら非常口の役割のようなものらしくて、進めない。
残念。
それにしても私、いつかららせん階段好きになったんだろう。

ここにはレストラン、カフェも併設されている。
レストランでゆっくり食事・・・とも思ったのだが、
雲行きが怪しくなってきた外を見て、
外に洗濯物を干したままだった事を思い出して断念。
家から5分。また来ればいいや。

意外と仕事が本格的に始まると、
こんな風に実際に施設に足を運ぶ事ってあまりなかったりして。
実際軽井沢の美術館にはほとんど行った事なかったしなぁ。

ホテルがオープンしてからゲストに予約時や滞在時に案内するための資料作成の一環として、
毎日が観光のような状態だったりする。
実際に訪れていなくても、資料から行ったかのように案内をするのは
得意だけれど(・・・偉そうに言ってはいけない、そんなこと)
やっぱり、ちゃんと自分の足でそこに訪れることって大事だなぁ、とつくづく。


ポーラ美術館
住所:神奈川県箱根町仙石原小塚山1285

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