言い聞かせる夜

もう17年も前のことになる。
突然高熱が下がらなくなり、そして歩けなくなった。
そして病院を受診してそのまま長い長い入院生活になった。
17年前の今日の私は、白い天井を見上げて不安な夜を過ごしていた。

そういえば野鳥にエサをやる事に楽しみを覚えたのは
実は入院していたときに、売店で買った森永のビスケットをこっそり
窓の外に大量にばら撒いて沢山の鳩を呼んでいた事からだったような。(かなり迷惑行為)
車椅子で病院の外を一周しようとして熱射病になりかけ。
(大学病院だったので1周するのはものすごく広かった・・・その間いなくなったと騒ぎになり。)
散歩じゃなくて脱走だと看護婦さんにこっぴどく叱られたりとか。
検査着が着物のように合わせの服で、右前だか左前だか分からず適当に着ていたら
別の入院患者さんに縁起でもないと慌てて直されたことも・・・(つまり『左前』で着てたらしい)
これから自分はどうなってしまうんだろうと不安な夜を過ごしたこともあったけれど、
想い起こすと結構不良患者でしかもそれなりにその環境で
のらりくらりと過ごしていたのかもしれない。
何気に折り紙が得意なのはその頃にせっせと折っていたから。

何がどう転ぶか、分からないものだ。
不治の病で一生車椅子生活かもしれないと言われた17年前。
まさかその17年後、天下の剣でジョギングして回っているだなんて
誰が想像しただろう。

自分の力ではどうにもならないことが起きた、そんなときは私は祈る。
神様だか仏様だか誰に祈るか知らないが。
それは困ってどうにもならないから誰かに助けてもらおうなんて他力本願なんじゃない。

基本的に生まれることと死ぬことは自分では決められないが
でもどうしたいのかどうしていきたいのか、
強く思い描くことで、結果それが自分で自分に刻み込む作業になり、
そしてそれは根拠のない自信を生み、そしていつしかそれは本当の力になる。

人は儚くもあるが、一方で恐ろしくしぶとくもある。
だからきっと何が起きても大丈夫。
本当にそう信じてる私。
だってそれで乗り切ってきたから。
それは私だけじゃない。
きっとこれを見てくれている人全員にいえること。
あなたはきっと大丈夫。


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ちなみに特定疾患に指定されている病の診断を受けた私は、2年経ち徐々に良くなり、結局治ってしまいました。医者も首をかしげていましたが理由は分からず。そのお陰で今の自分がある。意外に人はしぶといもんだ。