地響きの理由を探りに行く

先日、1日中山の向こうからドーン、ドドーンという地響きが聞こえていた。
遠くで花火大会をやっているようなその音がどうも気になって気になって。
土地の人に、1日鳴っている気味の悪い音は何か、訪ねてみたら自衛隊の演習だよ、と。
確かに富士山の近辺には演習所があるということは、何となく知っていたけれど、
まさか山を越えてまでも大きな音が聞こえてくるなんて思ってもみなかった。

ここからどれぐらい離れているんだろう、と興味を持った私は
演習場についてちょっと調べてみて、そして実際に見に行ってきた。
(相変わらず単純明快な行動パターンである。)

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演習場はかなり広大な敷地のようで、走っても走っても
道の両脇に立ち入り禁止の看板が道端に立っている。
場所によっては、『戦闘射場』『小火器戦闘射場』『爆破場』なんて看板が。
物々しい雰囲気だ。
日本の自衛隊は軍隊ではない。兵役もない。
だから何となく自衛隊と聞くと私には災害救助のイメージしかない。
実弾の訓練を行っているであろうことは何となく想像は出来るもののやっぱり実感がない。
戦闘や爆破、という言葉は平和ボケした日本人の感覚ではなんだか刺激が強すぎる。

車が出入りする場所から垣間見ると、なーんにもない野原で
なんだか殺伐とした、そして荒涼とした景色だった。
やっぱりここでほふく前進をしたり塹壕を掘ったりするんだろうか。
それにしても遭難しそうなほど広いな。

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そして更に驚いたことがある。CAMP FUJI?!
自衛隊の駐屯地だけでなく、米軍基地まであった。
横須賀や三沢、沖縄のイメージが強かったのだけれど、
富士山のふもとにもあったのね。しかもここもかなり広大。
日々ビリーズブートキャンプみたいな光景が繰り広げられているんだろうか。
やっぱり中で快適に暮らせるように基地の人向けのピザ屋とかあるのかな。
なんだか何もかもスケールが大きすぎてピンと来ない。
入り口を車を停めて写真を撮っていたら、守衛さんが出てきてしまった。
・・・大変逃げろ逃げろ!(逃げてどうする)

小さい頃の私の愛読書はのらくろシリーズだった。
田河水泡が書いた戦前の犬が主人公の戦争漫画だ。
何故か図書館にボロボロで表紙が取れそうな布張りの当時の原版があって、
中の文章の表記も旧字体
その古さ具合と見慣れない文章表記が、当時の私にはものすごく新鮮で
何度も何度も借りて繰り返し読んだっけ。
だから、私の戦争のイメージとか、こういう演習場とかのイメージは
どうものらくろのイメージになってしまって現実感が全くない。
でもここで実際にドドーンと大きな音を立てて砲弾が発射されている訳で。
その砲弾1発を買うにもお金がかかっている訳で。
そして何より現実なんだよね。

のらくろは戦う話は沢山書いてあるけれど、もともと子供向けの漫画だったせいもあり
仲間が死んだり相手が死んだりという、戦争の凄惨な部分の描写はまるでない話だった。
だからのらくろを連想してしまう私はやっぱり現実感や危機感って、まるでない。
帰ってから地図で見たら、実は富士山のふもとはぐるりと自衛隊の演習場と
駐屯地、陸自学校と何やら自衛隊関連施設ばかり。
そうか、御殿場って富士山の街であると同時に自衛隊の街でもあったのね。

話は全然違うが、帰り道にフェラーリを15台も見かけた。
あっちにもこっちにもフェラーリフェラーリ
何事かと思ったら、富士スピードウェイでイベントだったのね。なるほど。
壮観な光景。

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で、何となくあれこれ考えたら懐かしくなってのらくろの復刻版セットをオークションで見つけて入札中。落札出来たらいいな。でも一般的にはのらくろ世代って団塊の世代の更に上なのよねぇ。