願い

ホテルの核となるものは設備でも仕組みでもなく、人だ、というのが
もう何度となく書いたけれど私の持論。

どういうホテルにしていきたいのか、またどういうサービスをしていきたいのか
それらのビジョンをみんながきちんと共有出来ていることが大前提。
勿論それらを支えるための設備もある程度必要。
そして共有した上で円滑にそれぞれのカラーでサービスをしていくために必要なのが仕組み。
みんなが金太郎飴みたいに同じサービスをするためにあるのが仕組みじゃない。
そう思う。

規模が大きくなり、働くスタッフが多くなれば
『それぞれのカラー』で、というのは収集が付かなくなるというのもあるかもしれない。
生活する賃金を得るための手段、として捉える人。
そのホテルで働く事自体を生きがいとする人。
そのホテルを自分のステップアップのための踏み台として捉える人。
特に何も考えていない人。
いろんな人がいる。
それも一つの考え方だと思うからそれらの考えは否定しない。
それらの様々な思惑をうまくまとめあげて、
そのホテルのコンセプトを保つ為にはマニュアルも仕組みも必要だ。
だから私の持論が生きる場所は限られるんだと思う。

そんな中で相手の接客スタイルを受け入れて、
同じビジョンを持ち、やっていける仲間って本当に貴重な存在だと思う。
自分に足りない部分を補い、また相手の足りない部分を補うことで
双方にとってプラスにしていける。
そしてそれは決して馴れ合いではなくお互いの弱点も指摘し合える関係だ。
夢みたいな話だけど、実際にいる仲間の話。
何故こんなにうまい具合に話せるんだろうね、と笑うのだが考えてみてもよく分からない。

私の強烈過ぎる持論は時に、相手を知らず知らずのうちに否定してしまう事もある。
もしくは私自身が相手に対して心を閉ざしてしまう事もある。
だからこそお互いを理解したうえであれこれ言い合える関係って
本当に貴重でありがたいことだと思う。

このまま夢で終わらせたくない。
私はこの土地で、そしてその最高のメンバーと頑張りたい。