振り出しに戻る

今日は休み。
やらなければいけないことも本当はあるのだけれど、
とりあえず休みと定めて、朝寝坊し、そして何もしないことにした1日。

とりあえず、そんな日は美味しいものを食べるに限る。
というわけで、沼津に魚を食べに出かけた。
目当ては桜海老かき揚げである。

同僚を助手席に乗せて出かけたものの、何故かいつも通る裏道が大渋滞。
渋滞を避けようと、更に細いわき道に入り、国道に出るはずが1本道を間違えたらしく、
どんどんケモノ道のような様相・・・ありゃりゃ。
戻ればいいものを、うっそうとした森の中の砂利道をずんずん突き進む。

こんな時って間違えた事には気付いているのだが、
先が気になって進みたい衝動を抑えられずに走っているように思う。
まるで、千と千尋の神隠しの最初のシーンみたい。
お父さんが『この車は四駆だぞ』と言いながら、ガタガタ道を進んでいく、あれだ。
(そういえば、私の最速爺太号も四駆である・・・苦笑)

気付けば両脇は芝が反射して眩しい見事に整備されたゴルフ場。
ゴルファー横断注意、なんて看板が出ている。
どう見ても、ゴルフ場の方の整備用にしか見えない道。

そしてゴルフ場が途切れて、またうっそうとした森。
たまにキジがのこのこ歩いてたりして。
この先もう少し行けば国道に出るよ、きっと、そうフォローしてくれる同僚は
むしろ、そうあって欲しいと切に祈っていたに違いない。
こんなドライブもまた、楽しいよね、と言ってくれたが、
内心さんざんな目に遭ったと思っていたに違いない。
すまん。路頭に迷わせてしまって。

わぁ視界が開けた!・・・ってあれ?!行き止まり?!
近くに現在地を確認する案内表示があったのだが、
どうやらそこはハイキングコースのど真ん中。
私が走ってきた道にはサイクリングコースと書いてある。
?!!確かに車1台分ギリギリの道幅の、細い細い荒れた道だったが、
まさかサイクリングコースを爆走していたなんて。
しかもいつの間にやら行きたい方向とは全く逆に向けて走っていたらしい。
やれやれ。困ったもんだ。
自分ひとりならまだしも、同僚を連れてこの有様。
こいつとのドライブはもうこりごりだと思ったに違いない。

案内板を前に呆然とする私たちの横をリュックを背負ったハイカーさんが
不思議そうな顔をしてスタスタと通り過ぎていく。
どうやら、とんでもないところに来ちゃったみたい。
そう思いつつも、楽しんでいる私。

そしてすごすごとまた来た道を引き返して振り出しに戻る。
1時間のロス。なんてこった。

沼津港でサックサクのかき揚げにありつくのはまだまだ先の話・・・。



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